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愚かな再生エネルギー推進論(27年5月26日)

 日本とまったく条件の違うドイツのやり方を見習うと、日本は破滅する

 歴史問題や再生エネルギーなどで、よく「日本はドイツを見習え」といわれる。地球の反対側にある国だし、ドイツは欧州一の経済大国で先進国だと思っているから、日本では何の疑いもなく従う人が多い。
 昨日、プライムニュースでエネルギー問題を議論していた民主党議員をみて、つくづくそう思った。

 しかし最近、ドイツを見習うとおかしくなる、と気付く人が増えてきた。
 たとえば歴史問題において、ドイツは一部の個人補償をしただけで、国家間の賠償はほとんど行っていない。罪をすべてナチスになすりつけただけである。この点では、日本の方がはるかに進んでいる。そもそも先の大戦での日本とドイツの共通点は、敗戦国であったことだけである。

 エネルギー分野でも同じである。
 欧州の電力事情を研究している澤昭裕氏(国際環境建材研究所長)や、ドイツ在中の川口マーン恵美氏などの発信を見ると、再生エネの最先進国と思われていたドイツが、とんでもないことになっている。

 とくに川口氏の近著である「ドイツの脱原発がよくわかる本」を読むとよくわかる。氏は、ドイツの実情を内部から客観的に観察し、ドイツだけでなく日本の原発施設にもこまめに足を運んでいる。原子力の専門家でないだけに、しがらみのない観点から、素人にも読みやすく書かれている。

 その要点は
①ドイツの脱原発は、現与党が野党だったとき2000年ごろ、緑の党とSPDが道筋をつけた。(2012年に日本の民主党と社民党がFIT(固定価格買取)を導入したようなもの)
②その後現与党(キリスト教)が政権を取り戻し、まさに脱原発を解消しようとした時、福島の事故が起き、脱原発に戻ってしまった。
③ドイツは日本に先立ってFIT(固定価格買取)を導入したため、再生エネ設備は一気に普及した。
④2013年に再生エネは25%に伸び、2035年に60%、2050年には80%を目標としている。
⑤しかし、再生エネ(太陽光、風力)の発電量は極端に波があり、お天気によってはゼロになる。
⑥従っていくらその比率を伸ばしても、その分だけバックアップ電源が必要になる。
⑦ドイツは、再生エネが普及した分、石炭火力発電所が増えている。つまり再生エネは、それ以外の発電機での全面カバーが必要である。
⑧悪いことに再生エネは、ピークになると必要量の何倍も発電してしまう。送電線や施設の拡大が必要で、さらに余った電力のはけ口に困る。現在の25%でも、ピーク時にはドイツの全電力をオーバーする。
⑨これを少しでもカバーするため、北にある風力発電の電力を南の工業地帯に送りたいが、住民の反対運動が強く送電線がひけない。
⑩現在稼働している9基の原発も、廃棄するたび同じ容量の石炭火力発電所が必要になる。
⑪そのため、ドイツの電力料金は世界で一番高い。しかも電力会社の経営も苦しい。
⑫石炭火力発電では、CO2以外に放射能廃棄物(20万ベクレル/トン)が大量に発生している。
⑬日本のFITの買い取り価格は、ドイツよりはるかに高い。ドイツより不利な条件にある日本が、やって行けるわけがない。
⑭FITは、投資できる金持ちが、貧乏人から搾取するための制度である。
⑮日本のFITは、致命的な欠陥制度である。

 大ざっぱにまとめれば、「再生エネ電源を増やせば、同じだけ安定電源(火力発電所)や受送電設備を増やし、発電量の制御にきわめて複雑な操作をしなければならなくなる」ということである。

 川口氏が強調していたのは、ドイツはこの再生エネ政策を、今後ドタバタしながらでもやり続けるであろう、ということであった。日本以上に、異常に原発や放射能に拒否反応を示す国民だからである。それにEUのおかげで、経済的余力は充分ある。

              環境破壊  H30.10.22

 じつはドイツは、置かれている環境が日本とまったく異なる。
①ドイツは電力を融通し合える隣国がたくさんあるのに、日本にはない。
②ドイツには代替電源のための格安な石炭が豊富にあるが、日本は不安定な中東から高い石油や天然ガスを買わなければならない。
・・ということである。

 そして、「いま日本の原子力発電所が、再稼働に向け頑丈な防御施設を構築しているのは、大災害で住民が死に絶えても、原発施設だけが残る壮大なムダである。」と喝破している。

 すなわち好条件のドイツでさえ四苦八苦しているのに、条件の悪い日本が再生エネをこれ以上増やすことは、あきらかに自殺行為である。ドイツの大衆迎合野党が政権をとったとき、毒饅頭のようなFITを置き土産にしたのは、日本の民主党政権のときとそっくり重なり、不気味である。

 したがっていまエネルギー分野で、日本がドイツのやり方を踏襲するような動きは、断固として排除しなければならない。とくにFITは消費税以上に逆進性が高い。貧乏人からの搾取であるFITは、速やかに廃止する必要がある。心あるFIT事業者は、ただちに事業から撤退していただきたい。

 そもそもこのような天下の悪法を制定したのは、悪名高い管直人氏である。彼の最後っ屁が、国民を窮地に追いやろうとしている。彼には10兆円の賠償金を課しても、まだ足りない。いますぐ過ちを認め、方向転換すべきである。もちろん、二度と民主党には政権に触れてもらいたくない。
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