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大震災の教訓(27年4月29日)

 どのような災害でも、しなやかで直ちに復旧できるような社会こそ日本のあるべき姿である

 今回のネパール大地震では、800万人が被災し、死者は1万人を超える見込みだという。2008年の四川大地震の被害(死者8万7000人で損壊家屋400万棟以上、避難者1500万人以上)に匹敵しそうである。
 内陸部の地震であるから、津波の被害はない。ほとんどが、家屋の倒壊による被害である。レンガや石造りの家が多いだけに、崩れたがれきの下敷きになれば、ひとたまりもない。簡易住宅にしか住めない「格差」社会が、如実に表面化した。

 大地震なら日本も負けていない。3.11では死者と行方不明者合わせ、2万人を超えた。阪神淡路大震災での死者は6500名、福井地震でも4000名近くの死者が発生した。

 ただ日本の3.11地震での死者の大部分は、津波か火災によるものである。阪神淡路大震災で潰れた家屋の下敷きになった人は70%を超えているが、人数では四川大地震やネパール地震よりはるかに少ない。

 日本では昔から、軽くて再生可能な、木や紙、わら、土などでできた家屋が用いられてきた。そして、昔はそれほど家財道具がなかった。したがって、いくら災害があっても最少の被害で済み、簡単に復旧できた。
 しかも大災害の後には、それまでのしがらみや既得権益が破壊され、以前に増した合理的なインフラや社会制度が確立されてきた。

 間違いなくこれからも日本で、大地震は起こる。いくら頑丈な建物や防波堤をつくっても、それを超えた規模の場合には、かえって被害は大きくなる。そして、有り余る「モノ」である。家財道具をはじめ人工物が多ければ多いほど、使い物にならなくなった時の始末に困る(3.11の瓦礫の教訓)。

 したがって日本の震災対策は、重要拠点(避難場所、司令塔、発電所など)は、強固な耐震対策を施し、その他住居や遊戯施設などは、できるだけ簡素にしておいた方がいい。そして、モノよりサービスを重んじる経済社会を目指す。

 どのような大災害があっても、しなやかで直ちに復旧できるインフラのある社会こそ、人口が減少していく日本のあるべき姿だと思う。知恵は、そのために使いたい。
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