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春の奈良の道(27年3月22日)

 お金を落とさない大勢の観光客を、沿道の住民はどう思っているのだろうか

 昨日、奈良盆地の「山の辺の道」を歩いた。昨年10月に通った道を、今度は反対側からである。
 JR桜井駅からJR天理駅まで、ほぼ線路に平行に約16キロ。駅を降りてすぐ、100メートルおきくらいの要所に、案内の道標が設置してある。迷うことはない。また、JR桜井駅からJR天理駅の間には4駅あって、短いコース設定もできる。

 飛鳥から平城に至る歴史の道として有名で、ゆったりとした上り下りの山里道である。古代天皇が開いた神社や仏寺、天皇が葬られている巨大な古墳が、つぎつぎ現れる。昨年秋に通った時は、目の前に柿やミカンが鈴なりで、つい手を伸ばしてしまいそうであった。こんどは、ポンカン、はっさくである。咲き始めの桜、満開の菜の花も見られる。
 祭日の土曜日、それに春らしい陽気のなかで、道路はハイカーで列をなしていた。

 奈良山辺の道 H27.3.21撮影 奈良山辺の道 H27.3.21撮影 奈良山辺の道 H27.3.21撮影

 しかしこれらの観光客は、それほどお金を落とすわけではない。ほとんどが、格安の「青春18切符」で、飲食物持参の日帰りである。買い物と言えば、道端に点在している無人販売所ぐらいであろう。それも、100円均一の野菜や果物などである。1000円も買えば、重くて持てない(行くときは、100円玉をたっぷり用意しよう)。そして、同じくらいあちこちにある賽銭箱である(こっちは10円玉でいいか?)。
 訪問する観光客は安くて満足だろうが、沿道の住民はどう思っているのか。

 もっとも天理市街に入ると、天理教関連の建造物一色である。1キロほど続くアーケード商店街も、天理集団の息がかかっている。寺社を目当てに観光客が来るわけでもない。迷える信者が、ネギをしょって、つぎつぎ現れるのであろう。

 明治維新後の廃仏毀釈で、多数の寺院が破壊されたのは、このような大寺院の勢力が、国内を席巻しようとしていたからである。奈良でも、いまの永平寺を超える大きさの大寺院がいくつか消滅してしまった。
 その中で生き残ったのであるから、オウムみたいなことがなければ強い。
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