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補助金の穴・収益納付(27年3月9日)

 企業が損をするわけではないが、あらかじめ理解しておかないと、払うとき損した気分になる

 補助金制度を利用する際に、注意すべきことがある。

 まず、申請するときの書類の作成が煩わしい。決定までの時間が長いのも問題であるが、採択されてもなんだかんだと書類の提出を要求される。さらに多くの場合、補助対象事業が完了した後5年間は、事業化状況報告を行うことが義務づけられる。
 それでも補助金をもらう人は、たいていここまでは覚悟している。

 びっくりするのが、「収益納付」である。「後出しじゃんけん」と同じで、たいていの人は途中で気がつく。
 これは、事業の実施によって収益が発生した場合に、収益の納付を義務づけるものである。「創業補助金」、「小規模事業者活性化補助金」、「ものづくり補助金」のいずれも、収益が得られた場合には、交付した補助金の額を上限として収益の一部を納付することを求めている。
 実際に支払った人を知らないので、現実にはどの程度の負担なのかわからない。

 経産省の計算式(今年度の詳細は不明)によると、

 (補助事業の累積利益―自己投資額)×(補助金/投資金額)― 納付累積額=納付額

 これを毎年、5年目まで計算して、プラスの場合納付しなければならない。

 ≪ただし、以下を満たす企業は求めない。
 1)直近3年間のいずれかの年に赤字を計上した企業
 2)相当程度の雇用創出等の効果によって交易への貢献が認められた企業(第三者審査会で認定)≫

   
 では具体的に、いくらぐらい支払うのか。
 ざっと計算すると、

 ①自己負担500万円で1000万円の補助金を受け、5年で1000万円の累積利益が発生した場合は、
  (1000-500)×1000/1500=330万円 ・・5年目までの収益納付金額
                     である(実際は毎年計算する)。

 ②同じ条件で、5年で2000万円の累積利益が発生すると、
  (2000-500)×1000/1500=1000万円 ・・5年目までの収益納付金額
                   この場合は、補助金全額を納付することになる。

 もちろん、自己負担が累積利益より多い場合には、納付する必要はない。
 それにいくら収益納付しようと、企業が損をするわけでもない。収益納付した後でも、自己負担500万円の投資で、①の場合660万円の利益が発生し、②の場合には1000万円が残る。それ以上の利益が発生しても、納付する必要はないし、納付は5年目までである(当時の制度)。

 それでも、採択された企業は説明会のときに詳細を問い合わせたほうがいい。事業ごとの仕訳が必要になるからだ。それにあらかじめ理解しておかないと、払うときになって損した気分になる。
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