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危機的な日本のエネルギーバランス(27年2月16日)

 国民的センチメンタリズムに惑わされず、ただちに原発エネルギーの依存度を上げなければならない

 一国を維持していくのに重要なのは、食料とエネルギーの安定供給である。政治はこれを守るためにある。

 ところが日本では、いずれも自前では最低限の調達すらできない。食料自給率は39%、エネルギーに至っては、8.2%(資源エネルギー庁2013年)しかない。2010年(3.11前)の原子力エネルギーを入れても、19.1%である。この2つの生命線のほとんどを輸入に頼っている。

 食料はエネルギーさえあれば、何とかなる。それに自給率39%と言っても、廃棄ロスさえなくせばその倍はいける。少しくらい消費を落とした方が健康にもいい。

 問題はエネルギーである。
 エネルギーは経済活動そのものである。いまの農業も壮大なエネルギー消費によって成り立っている。なんと言っても、このエネルギーの安定供給が日本の一番の生命線となる。
 「電気より命」などと言うたわごとは、ボケのまやかしである。

 安定供給で最も大事なのは、リスクの「分散」である。できるだけ多くのエネルギー資源を使い、一つが失われても全体が持つようにしなければいけない。3.11後に原発がストップしても、エネルギー供給ができたのも、その「分散」がうまくいっていたからである。

 IEAによると、2010年の発電エネルギー割合のバランスは、つぎのようであった。
 ここで、①原発、②石炭、③石油、④天然ガス、⑤再生可能エネルギー他 (それぞれ%)
 日 本 ①24、②27、③13、④26、⑤10
 米 国 ①19、②49、③1、④21、⑤10
 韓 国 ①34、②43、③3、④18、⑤2
 中 国 ①2、②79、③1、④1、⑤17
 ドイツ ①23、②46、③1、④14、⑤16
 フランス①76、②12、③0、④0、⑤12
 欧州全体①25、②26、③3、④24、⑤22

 
 2010年度の日本は、ほぼエネルギーのバランスが取れていた。
 だが、2015年のいま、原発は日本で稼働していない。
 3.11後の2012年度は、日本の発電エネルギー割合は、①0.7、②23.4、③44.3、④24.5、⑤7.2 (資源エネルギー庁資料より)であった。化石燃料の割合が、92.2%にもなっている。もちろんすべて海外依存である。
 いま日本のエネルギーミックスは、非常に危険な状態にある。化石燃料の一部がストップしたら、目も当てられない。オイルショック以上の、悲惨な事態になる。

 ドイツも、今後原子力発電の割合を減らしていき、その分を②石炭と⑤再生可能エネルギーで賄おうとしている(ドイツの石炭残渣はトン当たり数千万ベクレルの放射線が発生しているのに)。ただ欧州全体のエネルギー割合は、かっての日本と同じようで、安定している。ドイツと日本では置かれている状況が全く異なるし、そのドイツでも再生エネルギーの負担に悲鳴を上げている。

 したがって日本の責任ある政治は、なんとしても原発エネルギーの依存度を、少なくとも全体の20%程度には上げていかなければならない。「放射能怖い」の、国民的センチメンタリズムに付き合っている余裕など、まったくないのである。
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