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どぶろくの三原村(11月26日)

 本物の「やぶ隠し」がふんだんに飲める交流の場があれば、どぶろく文化は残る

 三原村は人口1688人(世帯数783戸)、高知県の西南、周りは四万十市・宿毛市・土佐清水市に囲まれる。高知市から車で2時間、隣接する各市とはおよそ1時間の距離である。
 南に下ノ加江川、北は四万十川支流中筋川の流域にある。気候は温暖多雨で、夏は台風の進路にある。周囲を山に囲まれ、ほとんどは山林。民家及び耕地は、下ノ加江川とその支流に沿って散在している。

 特産品は、硯(土佐すずり)、お茶(三原茶)、米(三原米)、地酒(やぶ隠し)、そしてこの「どぶろく」である。いわゆるどぶろく特区は、25年3月には全国に129か所あるが、高知県には10か所もあり、長野県の11カ所に次いで多い。秋田、新潟と並んで、どぶろくの産地である。

 三原村では現在、7軒の農家・民宿が、それぞれ独自のどぶろくを製造・販売している。商品開発には、有志の尽力はもちろん、地域の商工会の協力があった。販路開拓や製造技術より、最も苦労したのが税務署対策だというのが、如何にも日本的である。
 年に1回の「どぶろくまつり」には、いつも4~5000人が集まるという。

 訪問した夜は、商工会や関係者の人たちとの歓迎会が開かれ、地元のどぶろくを堪能することができた。といっても、13名の参加者でどぶろくは4合瓶3本だけ(そのうち少なくとも1本は私が飲んだ?)。ほとんどの人はビールを飲んでおり、中にはワインの人もいた。どぶろくの辛口は、通でなければ飲みにくい。地元の人も、ほとんどどぶろくは飲まない。

 三原村歓迎会 H26.11.23  どぶろく提供飲食店 H26.11.24

 三原村のどぶろく販売実績は、年間1.5~2万リットルで販売額2~2700万円である。ただ、平成22年の2万リットルをピークに、平成25年度は2割ほどダウンしている。全国にどぶろく特区が増えて、競争が激しくなったのと、村での消費がほとんどないからであろう。もっとも、贈答販売用の4合瓶1300円では、毎日飲むわけにはいかない。

 平成17年に事業を始めてから9年目を迎え、作り手の高齢化も進んでいる。ピーク時の頑張りはきかないし、バリエーションの開発も消極的である。もともと、定年の年齢の人が始めた事業だけに、家業ではあるが持続的ではない。今後どのように維持できるかが課題である。

 そのためには、村にどぶろくを中心にした、交流の場があればいい。そこでは本物の「やぶ隠し」(密造酒)がふるまわれる。お酒は、作った時に税金がかかってしまうからだ。

 それでも、飲む人は飲む。
 歓迎会のあと、視察団は2班に分かれ、われわれ4名は民宿「風車」に宿泊。さらに寝酒と朝酒をいただいた。ついにどぶろく漬けになって、次の目的地に向かうことになった。 
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