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海賊と呼ばれた男(11月13日)

 軍事力のない日本が、石油を安定して低コストで手に入れることは難しい

 百田尚樹氏の「海賊と呼ばれた男」は、出光興産創業者の出光佐三氏をモデルにした小説である。
 第2次大戦の終了時、無一文で還暦を迎えた国岡鐵造は、戦後復興の中で必死に石油を確保する。内外の石油資本の妨害を受けながら、つぎつぎとタンカーや製油所をつくり、純粋な国産資本の石油事業者として、地位を拡大していく成功物語である。

 ところで、これまでメジャーと呼ばれる巨大な石油資本が、母国の軍事力を利用し、中東の政権を揺さぶってきた。小説では、その欧米石油資本が、どのように中東に関わってきたのか、その一部が描かれている。

 たとえばアメリカは、傀儡のパーレビ国王を即位させ、イランの石油精製施設の利権を確保。そのため国岡鐵造は、イランから石油買い付けの約束を反故にされてしまう。
 その後イランの独立派が勝利し、イランでのメジャー権益は失われたが、まだ中東での覇権争いは続いている。

 20世紀は、石炭から石油への時代であった。今の中東のごたごたは、第一次大戦からの欧米の石油利権の不始末である。そのなかでも、利権獲得競争は続いている。
 それなのに日本は、依然として石油の利権にありつけていない。

 住友商事は、アメリカでシェールガスの開発に失敗し、莫大な損失を計上した。1700億円もの金額である。1989年には三井物産が、イランでのIJPC事業の破たんによって、1300億円もの清算金を支払っている。

 軍事力のない日本が、エネルギー源としての石油を安定して低コストで手に入れることは、これからも難しい。
 環境問題を別にしても、早急にエネルギーの転換をはかる必要がある。
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