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どうなるアベノミクス(11月11日)

 経済予測は当たらないので、あまり信用せずに、考え方だけを受け入れたほうがいい

 昨日、経営者協会の特別講演会を聴講。「どうなる?消費税後の日本経済!~アベノミクス成功の条件」を聞いた。講師の永濱利廣氏は、40歳そこそこながら、第一生命の主席エコノミストで、メディアにもよく登場する(もっとも、若くて見栄えがいい評論家は、硬い番組に主婦層を呼び込むため、テレビ局は重宝する)。

 講演の内容は、最近の経済情勢の分析と、成長戦略について、今後の見通しについてであった。

①2014年4月以降は、消費増税の影響がまともに出て、GDP前年比7.8%のマイナスとなった。
②真水で5.5兆円の景気刺激策は、人手不足の公共投資に重点を置くなど、効果的でなかった。
③7~9月期も回復は思わしくない。
④ただ株価は上がり、機械受注は好転の兆しがある。
⑤これは先日の日銀の、大幅な金融緩和のおかげである。
⑥この金融緩和は、当分続く。そのため来年は、1ドル120円前後に円安が拡大する。
⑦4月の消費増税に見合った賃金の上昇はなく、円安での物価上昇で、可処分所得は減少。
⑧来年度の消費増税は見送った方がいい。可能性は50%。
⑨海外からも、日本の景気腰折れを心配されている。
⑩アメリカとサウジアラビアの連携で、原油価格が30%下落している。
⑪これはイランとロシアをけん制するためで、当分継続する。
⑫そのため来年度は、経常収支と消費は改善する可能性がある。
⑬原油価格低下は、アジア経済にもいい影響がある。日本の貿易拡大にもなる。
⑭今回のアベノミクス成長戦略は、おおむね外人投資家は歓迎している。
⑮経常収支、対外純資産、債務の外人比率が良好なため、財政危機は5~6年は大丈夫である。
⑯いまの日本の経済状況は1980年代後半に近い。
⑰少し前に円高に見舞われその後株価が上昇している。ミニバブルが起こりそうだ。

 もともと、アベノミクスに好意的なエコノミストだけに、おおむね楽観的な予測である。

 しかし、彼の推薦する移民の受け入れ法人税減税については、大きな疑問がある。マクロ経済学が専門だけに、人々の行動や社会全体を扱う分野には考察が及んでいないのであろうか。
 講演全体も、経営者協会の海千山千のお歴々にとっては、物足りなかったのではないかと思う。
 また、エコノミストや経済評論家の経済予測は、当たらないのが普通である。

 もっとも、若手のエコノミストに講演してもらったのは、ホットな「最新」の経済情報を入手するためである。なにも、ためになる「人生訓」を聴くためではない。
 あまり信用しないで、考え方だけを受け入れたほうがいい。
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