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社会保障政策(10月16日)

 高齢民主主義国家では、老人の数の力によって、内部崩壊が起こってしまう

 日本の景気低迷の大きな要因に、貧困層の所得が低下していることは述べた。
 この貧困層には、いわゆる母子家庭が圧倒的に多い。この層はもともと給料が低いうえに、所得の再分配が全くない。それどころか再分配後のほうが、子どものいる世帯の貧困率は、逆に上昇している。こんなことをしているのは、日本だけである。
 再分配後に貧困率が上昇するなどという、バカな矛盾はなくさなければならない。

 なぜこんなことが起こるのか。
 母子家庭の貧困率を下げるための、まともな制度がないからである。そしてそれは、高齢者への分配が多すぎるからだ。

 では、どうすればいいのか。
 周燕飛氏(労働政策研究・研修機構)は、「社会保障の現状と改革に向けた課題」の中で、「負の所得税」導入を提案している。これは払うべき所得税が控除額よりも低い場合、差額は現金で受け取ることができる制度である。すでに、アメリカやイギリスで導入されている。
 働く貧困層に、少しでも多くを還元する、一つの方法である。

 ただ、周燕飛氏の提案を実施するにしても、財源が必要である。
 それには、分配の見直し以外にはない。すなわち、高齢者への分配を削る。
 いまの高齢者個人に対する社会保障は、先進国中最高である。人口割合の多い、働かない人々のために、若い労働者が苦しんでいる。 こんなアホな制度は、だれが考えてもおかしいと思うだろう。

 だが、変えられない。身勝手な高齢者が、必死で抵抗するからである。
 なにしろ、数が多い。このような制度改革を提案した議員は、2度と当選しない。

 民主主義国家では、数の力によって、このような内部崩壊が起こってしまう。
 そうならないために、我々高齢者はもっと謙虚になるべきである。そして、潮時を見て消える。それが、若い人の何倍も生きてきた高齢者の務めである。
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