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財政出動と経常赤字(8月17日)

 財政出動で海外にお金が回っても意味がない。国民がもっと働くような政策が必要である

 先日も書いたが、日本はとうとう経常収支の赤字国になった。
 財務省が今月8日に発表した、今年上期の国際収支速報では、海外とのモノやサービスの取引、投資収益などの状況を示す経常収支は5075億円の赤字だった。比較可能な1985年以降では、過去最大である。
 国の財政赤字より、こちらのほうがはるかに深刻である。日本国が、まともに生きていけなくなるからだ。

 1ドル100円の円安になってから、もう1年過ぎた。
 赤字要因の一つは、LNGの輸入増など、貿易収支の赤字が拡大したためである。円安は、資源の価格に大きく跳ね返る。海外子会社や証券投資からの配当・利子収入などを示す所得収支の黒字も減り、貿易赤字を補えていない。

 円安で、海外生産を国内に向けるという動きはあるが、それが主流とはなっていない。
 スマホや家電製品だけでなく、ものをつくる機械設備もたいていは、海外メーカーが作っている。精密な工作機械は別として、高額な繊維機械や生産機械の大部分も、中国メーカーが作っている。

 したがって赤字の根本は、日本国内で輸出すべき「モノ」をつくる力が、衰えてしまったことである。だから景気回復のための財政出動を行っても、そのお金は日本国民に入らない。

 たとえば、設備投資のための補助金制度を活用して、中国など海外メーカー製機械を購入する企業が増えている。おもな機械のメーカーは、中国に移っているからだ。実際にその補助金を受け取るのは、国内企業が支払った先の、海外企業である。

 そんなことが続くと、いまの補助金制度は、海外のメーカーを太らせるためだとしか思えなくなる。
 販促費用の補助でも、海外での販促経費を計上していることもある。これでは、財政出動すればするほど、日本国民の血税が海外に吸い取られる。

 補助金などの財政出動は、きちんと国内でお金が回るようなものにしなければならない。国内でお金が回れば、最低限の効果はあがる。
 そのために大切なことは、国民がもっと働く政策をとることである。年金や生活保護などの不労所得は、いまの半分でいい。
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