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質問する力(3月26日)

 「質問する力」を高めることが、管理者やコンサルタントの基本姿勢である

 企業管理者やコンサルタントは、相談者に「気づき」を促すことが重要だと言われる。一方的な「指導」だけでは、相談者が理解できないし、実感できない。またよほどの相手でないと、反発を感じる。
 ただ「気づき」は、待っていたら100年かかる。そこで、「質問」がそれを引き出す。

 この「質問する力」で有名なのは、ソクラテスである。彼は人々に、「徳とは」「善とは」「正義とは」何かと、つぎつぎ疑問を投げかける。人々は、知っていると思っているだけで、本当は知らないことを自覚する。真理を発見することを助ける「産婆術」とも言われる。
 質問することによって、情報、考え、気づき、意欲、行動、信頼などを引き出す。

 では、この「質問する力」とは、どのようなものか。
 質問には、「オープン・クエスチョン」と「クローズド・クエスチョン」がある。

 「オープン・クエスチョン」は、相手に自由に答えてもらう質問である。「あなたの顧客は、誰ですか」などだ。「クローズド・クエスチョン」は、相手に制限を与えて答えてもらう質問で、例えば「あなたの顧客は、A ですか、B ですか」などである。
 相談者の話を広げ、ふくらませたいとき、自分で考えて方向性を見出してもらいたいときはオープン・クエスチョンを用いる。相手の意思を端的に確認したいときや一定の方向に考えてもらいたいときはクローズド・クエスチョンがいい。

 したがって、相談者の「気づき」を引き出すには、「オープン・クエスチョン」をうまく使うことである。
 簡単に言えば、5W1H すなわち、「いつ(When)、どこで(Where)、誰と(Who)、何を(What)、なぜ(Why)、どのように(How)」や、D で始まる質問、「どこで、誰と、どうして、どうやって、どんな」を駆使する。
 
 しかし、これは簡単ではない。相談者が寡黙だと、ついこちらから一方的に発信してしまう。また、5W1HやD で始まる質問といっても、何でもいいわけではない。
 相談者の事業の形態、レベル、思考の程度にあわせ、臨機応変に行わなければ、しらけてしまう。多くの経営や技術の背景、社会・経済情勢などの裏付けが必要である。

 その「質問する力」を高めることが、管理者やコンサルタントの基本であろう。たしか昔、大前研一氏がそのような本を出していたと思う。
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