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コピペの何が悪い②(3月24日)

 世間では使い物にならない博士が増えているのは、「コピペ」を排除した論文ばかり書いているからではないか

 STAP細胞疑惑の中心で研究リーダーの小保方氏やその家族は、かなり落ち込んでいるという。一時は、ノーベル賞以上の大発見といわれながら急展開し、いまや国賊扱いである。
 ただ、論文が「ねつ造」であったとしても、今回の責任の90%は、小保方氏の論文を評価した側にある。もちろんマスコミも含まれる。「ねつ造」そのものより、あれだけ持ち上げてしまったことのほうが大きい。持ち上げなければ、落ちない。
 「ねつ造」論文は無数にあり、玉石混合の研究論文を見分けるのが、評価の専門家ではないのか。

 どうもこの問題は、「コピペ」から「ねつ造」に変わってしまった。では、「コピペ」と「ねつ造」は何が違うのか。

 武村政春氏の著書「世界は複製でできている」から推察すると、「コピペ」と「ねつ造」は、生物の老化現象に似ている。
 生物は、生まれたとき受精卵が分裂し、つぎつぎ細胞分裂(コピペ)によって形成される。ところが、老化と共に細胞分裂(コピペ)が縮小し、代わりにがん細胞など余計なものが増殖する。このがん細胞が「ねつ造」に相当する(ちょっと苦しいか)。

 そもそも、われわれ生き物の存在そのものが「コピペ」である。我々の体細胞は、父母、祖父母、祖ゝ父母とつづく、それぞれのDNA塩基が正確に「コピペ」され、その無数の組み合わせが、個性を作っている。「コピペ」が悪いなんてとんでもない話だ。
 
 武村氏によれば、世の中には「コピペ」でないものはない。身の回りにあるものを見てほしい。
 「コピペ」の利点は、同じようでいてわずかに異なるものをつくれる余地があることと、DNAのように、「組み合わせ」の要素を導入することで、同じ材料で新たなものをつくることができることである。
 イノベーションとは、複製(コピペ)の一つのバリーエションであるともいえる。
 とくに産業社会では、「コピペ」の組み合わせがイノベーションを生むことは、スティーブ・ジョブズの言を待つまでもない。特許の多くは、従来あった発明特許をベースにしたものである。

 このような自然原則に反して、学術社会では、「コピペ」はいけないと言う。
 「真面目」な学者ほど「コピペ」を忌み嫌う。そんな指導者のもとには、徹底的に「コピペ」を排除して、修士論文、博士論文を、一生懸命書く学生が集まる。そんな人は、一つの論文を仕上げるのに、膨大な時間を要するであろう。非効率極まりない。
 世間で使い物にならない博士取得者が増えているのは、それが原因なのかもしれない。

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