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製造業の行方(2月27日)

 まともな日本の復活は、製造業の復活である

 日本の製造業に期待を寄せている藤本隆宏氏(ものづくり経営センタ長)に対し、経済学者の多くは悲観的である。なかでも、面と向かって製造業に対し否定的な見方をしているのが、野口悠紀夫氏(一橋大学名誉教授)である。

 野口氏は、彼の著書「製造業は日本を滅ぼす」のなかで、つぎのように述べている。

≪今後日本が発展させるべきは、どのような産業か。・・中略・・・
 とくに重要なのは、つぎの2点である。
 第1は、財からサービスへの転換の必要性だ。一般に、生産性が問題とされるとき、財の生産だけが注目される。しかしすでに生産の大部分はサービスだ。その構造を変え、生産性を上昇させることが考えられなければならない。従来の供給構造の枠内での生産性向上だけを考えるのは、時代遅れだ。
 ・・・・後略≫

 そして実例として、アメリカの金融、IT、コンサルティングサービスをあげている。また、経済法則を守り、既存業種を過保護にしないことも提言している。外国人労働者の雇用も、積極的に推奨している。

 しかし著書の中で、日本経済に対して悲観的な見方を延々と述べていながら、提言らしきものはこれぐらいしかない。これでは、具体的に何を目指すのかはっきりしない。

 そもそも産業とは、社会に何らかの「価値」を生み出すものである。それによって報酬を受け取る。製造業や農業は(ゴミをつくるときもあるが)、はっきりと目に見える価値を作り出す。飲食業や介護サービスもわかる。ITサービスも、他の業者の効率を手助けする。

 しかし、金融業やコンサルタント業などは、どうであろう。アメリカのサービス業の典型、弁護士は社会にどんな価値を生み出しているのか。
 これまで見たところ、マイナスの価値のほうが目立つ。

 金融危機は誰が起こしたのか。弁護士は、事件のないところに首を突っ込んで、事故を大げさにするだけではないか。脱法・脱税指南のコンサルタントはどうか。本人には金が入るだろうが、社会にとっては、マイナスでしかない。

 アメリカのGDPのかなりの部分は、これら「虚業」で占められている。今のままでは、レントシーキング(規制を作ることで1%に99%の富が集まる)のための「仕事」である。
 こんなものが産業と言えるのであろうか。

 これらのサービス業が社会に価値をもたらすとしたら、社会ニーズに合ったイノベーションを起こすしかない。行き当たりばったりになる。
 製造業もイノベーションは必要であるが、サービス業より生産性向上の余地は大きい。
 したがって、日本の復活は製造業の復活でしか成り立たない。

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