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投資詐欺(2月11日)

 いくらリスクがあっても、宝くじを買うよりは有利である

 先月、世界一細い注射針の開発を装った未公開株投資詐欺事件が発覚した。勧誘をした男らが被害者側に少額の現金を入れ、タコ足配当を行っていたということである。「世界一細い注射針を開発して大量生産が可能となった」とうたう冊子を送り、「ノーベル賞級の発明。未公開株を買えば10倍で買い取る」などと嘘を言い、多額の現金を集めた。

 じつはこの注射針の勧誘は、私のところにも来た。最初、分厚いパンフレットが送られ、やがて勧誘電話がかかってくる。最先端技術を有するベンチャー企業が、資金さえあれば大きく伸びるような話である。半分騙されそうになった。
 私の場合、何とか思いとどまったが、話に乗って数百万円を提供した人は多いだろう。もし騙されたと分かっても、恥ずかしくて言えない人も多いはずだ。大金ではあるが、そのことによって生活困窮する人は少ないと思うからだ。
 
 ただこの場合悪質なのは、必ずしも投資者の金銭欲だけを刺激するのではなく、その善意を利用しようとしたことにある。
 すなわちパンフレットは、「世界的な技術力をもつ零細企業が、資金がないばかりに冷や飯を食っている。何とか善意の投資で、日本に世界的な企業を育てていただきたい。」という趣旨の内容で書かれている。私のような「正義感」あふれる中高年には、殺し文句となる。まして、余裕資金がありその使い道を探している人には、格好の投資先に見える。

 そして、このような事件が増えると、本当に資金が必要なベンチャーが困る。先端技術は、IPSのような注目分野だけではない。泥臭い技術こそ、役に立つことが多いからだ。

 そこで、投資する場合には、その技術の実態や開発経過を、客観的に担保できているかを見極めることが大切である。担当者や現場を自分の目で見て、きちんと確認する。いくら立派でも、パンフレットだけで大金を投資するのだけはやめたほうがいい。リスクが多すぎる。

  それでも、すべての投資話が詐欺ということはない。余裕があるなら、社会貢献のつもりで、騙されてみるのもいい。いくらリスクがあっても、宝くじ(払戻金は集めたお金の45%)を買うより有利なことは、間違いないからである。
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