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機械加工業の新人社長(1月31日)

 あらゆる手段を駆使して相手に訴えることでしか、意思の疎通ははかれない。多くの経営者は、そこから逃げている

【当社は、社長を含めても5名の機械加工場である。CADから、加工、組み立て、仕上げまで一通りの作業をこなしている。50~60代の熟練技能者も2名抱えている。現在の代表者は、事業を引き継いで、3~4年しか経過していない。それも先代の急死によって、他業種から急きょ入ったものである。したがってまだ組織の経営に自信がなく、従業員との意思疎通もできていない。】


 若い経営者が事業を継承するときは、ただでさえ経営が不安定になる。古参の幹部やベテラン職人が、経験のない新社長を認めようとしない。先代が急死し、十分な継承期間をとれなかった後継者は、なおさら大変である。

 会社は、経営理念、方針、目標、戦略を組織内で明確にし、思いを共有することが大切である。その進むべき方向について具体的な構想を有し、その課題を実現するため、組織内で適切な役割を振り分ける。社員が力を発揮できる場をつくり、それを支援・推進していく役割が経営者には求められている。
 こう書くと難しそうであるが、やるべき仕事の内容をきちんと共有し、社内で役割分担できるようなコミュニケーションがとれるかどうかである。目標とそのやり方を明確にすることと、それを組織内に徹底するということである。

 ただ、この組織内に徹底することが、いかに難しいかを、経営者は認識しておく必要がある。どの会社でも、徹底の度合いは経営者が思っているのとはずいぶんかけ離れている。
 まずは、繰り返し思いを伝えるしかない。コミュニケーションをはかるということは、単に情報を共有化するというより、会社の価値観を共有することである。この面で労力を惜しむようなことがあってはならない。
 意識を高揚させるためには、会議やミーティングを効果的に行うことも大切である。日常的に、正しく対話を行える場を設ける。対話重視の環境が、考える人を作っていく。

 コミュニケーションを効果的に行う具体策として、「見える化」がある。口下手でなくても、目で訴えるほうがいい場合が多い。ビジョンや目標、日々の業務の進捗状況などを、社内の目立つところに大きく掲示しておく。
 
 あらゆる手段を駆使して相手に訴え、聞くことでしか、意思の疎通ははかれない。新人社長でなくとも、多くの経営者はそこから逃げている。
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