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新幹線と幸福(1月23日)

 福井県民は、日本国のためにこの「迷惑施設」を受け入れる

 藤井聡氏は、著書「新幹線とナショナリズム」で、日本の都市の発展と新幹線との関係について述べている。新幹線が開通した都市は栄え、開通しなかった都市が衰退するという傾向が存在するという。
 また、新幹線のような物理的インフラが整うことによって、強力な国家になるとも述べている。

 たしかに、新幹線の整備状況と都市の人口推移を見ると、新幹線が開通したところは人口が増えている。逆に、新幹線が無かった都市は、相対的に人口減少している。金沢でさえ、そうだ。これは客観的事実である。人口が増える都市は効率的になり、住民所得も高い。
        新幹線

 しかし個人にとっては、必ずしも地域の人口が増えることがいいことではない。
 また、平成24年に法政大学が行った、都道府県ごとの「幸福度調査」によると、幸福度が上位の自治体では新幹線の通過していないところが多く、逆に幸福度が下位の自治体では、新幹線の通っているところが多かった(いずれも70%ぐらい)。つまり、新幹線が通っていない県ほど、幸福度が高いということになる。

 幸福とは、相対的なものだ。ある県に新幹線が通っていても、駅があって恩恵を受けるところは、ほんの一部である。その隣の住民は、それを見て妬ましく思う。欲望が膨らむのに、満たされないからである。そのうえ、騒音や景観悪化、地域分断、ストロー化など、悪影響だけが発生する。かえって新幹線駅のないほうが、県全体では幸福度が高いということになる。

 つぎの式がある。
 幸福度=充足(得られた財)/欲望

 いくら新幹線だ、グルメだと言っても、それによって欲望が肥大してしまえば、かえって幸福度は小さくなってしまう。
 したがって私はこれまで、福井県民の幸福のために、新幹線の福井通過に反対してきた。

 ただ藤井氏が言うように、新幹線によって日本全体が底上げされるのは確かである。政治ができることは、経済や生活の効率を良くし、収入を増やすことだけである。住民の心の中には、踏み込めない。
 福井県民は、日本国のために、この「迷惑施設」を受け入れなければならない。

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