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食品偽装とブランド(知財の罠)(12月9日)

 ブランドを礼賛するのもいいが、これは富める者をますます富ませる

 日本では、ブランド品が売れる。ブランド品といっても、グッチやエルメスといった伝統手工芸的なものから、トヨタやソニーといったメーカーブランドまで、さまざまである。近年、地域の産品がブランドになるものも多い。
 いま大流行の食品偽装は、まさにこのブランド志向を逆手に取ったものである。

 ブランド名は、商標法によって保護されている。これを保護することによって、商標(ブランド)を扱う人の信用を維持する。また、購入する時も、商品を区別できるため、需要者の保護にもつながる。消費者が、買おうとしている商品の品質や機能を判断できない場合、商標(ブランド)は大きな味方となる。

 しかし、なぜ商標法が存在するのか。
 本物と偽物の区別がつきにくいからである。よく偽ブランドが問題になるハンドバッグや運動靴、眼鏡、アパレル、アクセサリーなどの商品は、誰も真贋の見分がつかない。レストランでの食材も同じである(メニュー表示は、景品表示法で規制)。
 これらは製造が容易であり、有名ブランド品でなかろうと、それほど品質的な差はない。世界の技術レベルが均一化しているのだから、あたりまえである。品質の差がないものを、いかにもあるように見せているのが、ブランドである。デザインには特色があるが、これは好き好きである。
 ホテル・レストランの“メニュー偽装”では、どんなネギでも、「九条ネギ」になる。もとより、日本人の消費者としてのレベル向上は、期待できない。

 もちろん、ブランドを定着させるには、大変な手間とコストがかかる。
 しかし、偽物と区別がつかないなら、本質的な差はないはずだ。差がないものを、ブランドという「葵の御紋」を付けただけで、価格を吊り上げる。これは消費者をだます。一度つかんだら話さない既得権の典型である。極端なのは、デイズニーである。

 名の売れたブランド品が好まれるということは、日本人の横並び意識、その浅薄さに乗じている。そうなると、ブランド商法と、オウムとの違いがよく解からない。いったん強者となった1%が、99%を搾取する構図である。別途述べる、巨大バイオ企業や医薬品メーカーが、特許権を盾に取るのも同じである。

 以上、これはブランドに乗れなかった事業者たちの、苦しい遠吠えである。

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