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平成25年2月(1~28日)

2月1日(金)
【体罰問題】
 大阪桜ノ宮高校での生徒自殺を機に、体罰についての論争がはじまった。大阪市の橋本市長のように、「体育系での体罰はとんでもない。桜ノ宮高校は、廃校になっても仕方がない」という意見。これは欧米型である。もし桜ノ宮高校のような事件が欧米であったら、廃校どころか殺人事件として起訴されるという人もいる。それに対し「ある程度の体罰は仕方がないのではないか」という意見も根強くある。これは、「日本的」な風土かもしれない。

 これはもう、どちらがいい悪いというより、「価値観」の問題である。私自身は、どちらかというと、後者である。確かに桜ノ宮高校での「体罰」は、行き過ぎであったろう。しかし、何事も「ほどほど」がいいのである。一番いけないのは、「体罰」を全面禁止にして、教師の手足を縛りつけておくことである。「体罰」と「暴力」を、味噌くそにしてはいけない。

 そしてもう一つ。体罰を行う教師は少なくとも、何にもしない教師よりは熱心なはずである。少なくとも「休まず、遅れず、仕事せず」の指導者よりは、賃金に見合った仕事をしている。ただ、指導能力がないだけだ。理論的に生徒を納得させられないから、口で言えないから、手が出るのである。これはもう、その指導者を育てた人、そしてその指導者を選んだ組織の責任である。断じて、「体罰」を行った教師の責任ではない。彼は、無能なだけである。


2月2日(土)
【D社との契約終了】
 1月29日に、D社とのコンサル契約を終了した。昨年の5月ごろから始めて半年と少し。リーダーの意識の改革など、一定の成果はあったと思う。担当者は、継続を望んでいたが、このままではマンネルになると判断したからだ。
 コンサルの内容は、製造現場の生産性向上であった。現場の生産性向上のためには、現場のリーダーをはじめ従業員全員が改善の「マインド」を持たねばならない。その上で、改善の「原典」とでもいうべき、共通の言語・合言葉が必要なのである。そうしなければ、一人一人が「改善」に疑問を抱いて、反発する。その結果、山ほどの「できない言い訳」が出てきてしまうのだ。改善マインドを持ち、改善の基本、「原典」を認識した人なら、その「できない言い訳」を、工夫に転換する。
 D社は、今この段階でストップしている。私を含めた現場のコンサルが入って、1年少し。リーダーには、何かやろうという気が起きて、事実少しずつ現場が変わってきている。ただここにきて、足踏みしてしまっている。
 コンサルとして私の持つ数少ないカードの一つが、「辞める」ことである。私の契約終了をきっかけにして、さらに改善マインドを高めていただきたい。
 もし、私が再びあの会議に復活するには、つぎの2つの条件が必要である。
①少なくとも、リーダー全員が、「7つのムダ」とその内容を理解し、改善のマインドを持つこと。
「7つのムダ」については、とくに現場作業者にも伝えてほしい。とくに、「つくりすぎのムダ」=仕掛品をつくるムダについて、理解を深めることが必要である。
「見える化」についても、大胆な変化を見せてほしい。
②各工場ごとの生産性を示す指標を作ること。延べ人数あたりの加工高(人時生産性)が適切だと思う。ただ簡単に集計できて、期間ごとの比較ができればそれでいい。この指標がなければ、改善の結果が現れないため、工場の改善意欲が高まらない。コンサルの効果もわからない。
 この2つの条件が整ったら、再度支援させていただく。もっとも、これができたら、もう支援はいらなくなるはず。
 

2月3日(日)
【助成制度】
 たとえば、支援センターの制度で、「地域資源等を活用した新商品開発・販路開拓支援事業」がある。会社が、この認定を受けるためには、その要件に該当しなければならない。
 ここで地域資源の繊維布を使って、先進的な事柄に活用しようとする事業者があるとする。実証を開始してまだ半年しかたっていないため、実績が少ない。そのため上手く機能するかどうか、誰も客観的に評価することができない。公的部門からの受注や、補助事業の認定を受けるためには、この客観的な評価が必要である。
 残念ながら、支援機関の審査チームでは、この技術評価ができない。審査チームが評価できるのは、誰でもわかる具体的な形になったもの(衣服や置物、食品など)だけである。
 県内の有望な開発案件が、闇から闇に葬られることになる機会損失は大きい。


2月4日(月)
【65歳定年】
 4月から企業に65歳までの雇用が義務付けられる。これについては、賛否両論ある。高齢者にとっては、年金受給のはじまる65歳までの食い扶持が得られるから、大歓迎である。一方、企業内の若手従業員の給与が抑えられ、その上若年層の採用が少なくなる。すなわち、単純に定年を延長しただけでは、誰かが割を食うのである。ではどうしたらよいのか。

 誰が考えてもわかるように、経済が成長し、全体の雇用が増えればいいのである。景気が良くなることだ。まんべんなく財政出動を行い、国全体の労働者人口を倍増させる。財政赤字は関係ない。いつも言うように、日本人がよく働き、日本人の間でモノやサービスを賄っている限り、日本は破産しない。ハイパーインフレにはならない。絶対、大丈夫である。「アベノミクス」の危険性を言い立てる人は、その言動そのものが危険であることを自覚していない。

 もう一つ、重要な点がある。それは雇用のミスマッチである。失業率が高い時でも、労働人口の80%を占める中小企業は、人手不足に悩んでいる。これはひとえに、雇用条件の不平等に尽きる。大企業と中小零細企業の格差である。さらに、年金や失業保険、生活保護費のほうが、中小企業労働者の賃金より高いなどという、ばかげたことが起こっている。この平準化をはからなければならない。

 そのためには、年金や失業保険、生活保護費など、不労所得の受給金額を激減させる。そして、大企業や公務員の人件費(おもに高額な退職金や共済年金など)を半分にする。それだけで、失業率はゼロになる。もともと大企業や公務員の人件費は、中小零細企業の3倍以上あった。それを半分にしたところで、大したことはない。どうせ使い切れない分は、貯め込んでいるからだ(過去に貯め込んだものを吐き出させるのが、財政出動である)。

 そうすると、大企業や公的機関で飼い殺しにされていた優秀な人材は、起業するか中小企業に集まるしかない。そうなれば、日本は活性化する。能力のない人は、そのまま低賃金となった公的部門で働く。既得権益に守られている「労働貴族」は大反対するが、これだけは推進しなければならない。


2月5日(火)
【大臣辞職】
 徳田毅国土交通・復興政務官が、「女性問題」で、政務官を辞職した。近年にない、速い決断である。これに対して、ワイドショーでは、「あまり頻繁に大臣が変わるのはよくない」と言って、東日本大震災の被災者の声を取り上げていた。復興が遅れるということだろう。
 しかしもし、徳田氏が辞任しなかった場合には、「大臣にはふさわしくない」と言って、辞任を迫るのは、目に見えている。どちらにしても、ほめられることは絶対ないのが、大臣である。そもそも「女性問題」などで辞任していたら、TV局のキャスターなど、一人もいなくなってしまうのではないか。


2月6日(水)
【著作権とTPP】
≪「著作権で保護されている期間は、著作権者の意図から逸脱した作品は作りにくいといっていいでしょう。『銀河鉄道の夜』の主人公を猫にした傑作アニメは有名ですが、宮沢賢治の著作権がある間は、著作権者の許可が取れずに、実現出来なかったという逸話があります。著作権が切れれば、限度はありますが、二次創作の自由度はある程度高まります。例えば、吉川英治の『宮本武蔵』は、大河ドラマやマンガなどの原作になっていますが、これからは、さらに大胆な解釈として、新たな武蔵が生まれるかもしれません。著作権の切れた作品から新たな作品が生まれて、文化が継承されていくことも、著作権に期限がある重要な理由のひとつです」(福井弁護士)

 そして、これらの新しく生まれた二次創作物には、新たに著作権が発生することも重要だ。例えば、柳田國男の『遠野物語』を原作に、日本情緒あふれる映画が制作されて、コンテンツとして外国へ輸出されたら、世界的な大ヒットになり、外貨を稼いでくれるなんてことも考えられる。≫笹林司「著作権切れ」作品が日本を救う?より
 
著作権という既得権が、世の中を牛耳っていることは、これまでも述べた。TPPは、アメリカが、自身の持つ「著作権」を武器に、日本から、金と活力を奪い取ろうとしているのだ。著作権は、作者の生存期間内だけでいい。なぜ50年も守る必要があるのか。不労所得の典型である。アメリカは、それをさらに70年にしようとしている。こんなバカげた既得権益の保護は、全く理解できない。


2月7日(木)
【体罰問題2】
≪毎日新聞が2、3両日に実施した全国世論調査で、大阪市立桜宮高校で男子生徒が体罰を受けて自殺した問題を踏まえ、体罰についてどう思うかを聞いた。「一切認めるべきでない」との回答が53%と半数を超える半面、「一定の範囲で認めてもよい」との容認派も42%を占めた。(2・3毎日新聞)≫

 最近マスコミは、うんざりするくらい、この話でもちきりである。バラエティ番組でも、多くの「知識人」が、したり顔で、体罰禁止を訴える。しかし、本当に「体罰」を全面禁止にしてもいいのだろうか。人が進歩するためには、自他いずれかの、「体罰」や「いじめ」は絶対必要である。体や頭を「いじめ」ることと「鍛える」ことは、ほとんどイコールであるからだ。それがなければ、能力をどうやって磨くというのだ。

 そもそもほとんどの人は(私も含め)、何が「体罰」で、何が「しつけ」か「暴力」か、あるいは「いじめ」や「脅迫」なのか、分かっていない。ごっちゃにしている。それぞれが、それぞれのイメージで「体罰」を論じているから、わけがわからない議論になっている。その段階で、「体罰」を全面禁止にすると、とんでもないことになる。何事も、行き過ぎは絶対いけない。

 たとえば、飲酒運転の厳罰化で、それが原因での交通事故死は、たしかに何人か減少した。その代わり、飲食店の売り上げが30%もダウンし、「経済的理由」やうつ病の自殺者が数万人増えた。結果、日本経済が沈没したのである。『角を矯めて、牛を殺す』ことになってしまったのだ。放射能で死んだ人はいないのに、福島東海岸を『死の街』にしたのも同じである。

 少なくとも、次のような場合の「体罰」は、絶対必要である。
①自殺しようとしているとき。
・今にも手すりを越えて飛び降りようとしている。
・カミソリで自分の手首を引っ掻いている。
②人を殺したり傷つけようとしているとき。
・周りに人がいるのに、ふざけてバットを振り回している。
・人ごみに向かって、槍投げや砲丸投げをしようとしている。
・100回説教しても、カミソリで隣の人を脅かしている。
・プラットホームでふざけて人を突き落そうとしている。
・美人教師に迫っている。
③覚せい剤を打とうとしているとき。
④他人の家に強盗に入ろうとしているとき。
⑤オレオレ詐欺をしているのを見かけたとき。
 
 昔から秋田県には、『なまはげ』という行事がある。福井県の白浜町にも、『あまめん』というよく似た行事があり、幼児を脅かしている。今の風潮では、これらの伝統行事は、風前の灯であろう。永平寺の座禅も、微妙である。アントニオ猪木の「闘魂ビンタ」は、もうおしまいだ。
 また、日本の文化がいくつも失われるのである。


2月8日(金)
【原発支持見直し】
≪内閣支持率が6割を超えた安倍晋三首相にとって、原発を含むエネルギー政策と、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への交渉参加は、政権の行方を左右する課題だ。毎日新聞が2、3日に実施した全国世論調査では、民主党政権の掲げた「2030年代に原発稼働ゼロ」を見直すと表明した首相の方針について「支持する」が56%で、「支持しない」が37%だった。(2・3毎日新聞)≫

 やっとすこし、国民の「原発パニック」が、治まってきたようである。しかしまだ、一部には根強い反対がある。これは「反原発」という利権に関わっているから、切り崩すのは大変である。
 しかしまあ今後は、利権同士の争いであるから、パニックの治まった国民が、正当に判断することになろう。


2月9日(土)
【自衛隊の制服】
≪陸上自衛隊大津駐屯地(大津市際川1)の隊員が今年から迷彩服で通勤を始め、地元住民らが「戦争の象徴の服で日常生活に不安を感じる」と反発している。住民有志約20人は「自衛隊の戦闘服通勤はやめての会」(高田敬子代表)を結成、8日までに「戦闘服通勤の中止」を求めるよう越直美市長に文書で要請した。【千葉紀和】2/9毎日新聞≫
 「何でも反対」の典型である。そのうち、迷彩服や軍服グッズで歩く市民にも、文句をつけるのだろうか。こんなことで不安を感じるとは、なんと贅沢な人たちであろう。たぶん、意見を言いやすいところだから言うのだ。反発する市民に、反発したい。


2月10日(日)
【裁判員制度】
 「日本の論点2012」に、井上薫氏の、裁判員制度についての論考が掲載されていた。まだそんなことを言っているのか、という感じである。井上氏は、私と同級生の西野喜一氏と同じく、裁判員制度に徹底して反対していた。その論拠は、「国民が選んだ議員の作った法律を適用できるのは、専門の裁判官でなければならない」というものである。

 しかし、実際に起こった事件を法律にそのまま適用することは不可能である。法律が、人々の行為の細部に至るまでは、とても設定できないからだ。どうしても、法律の間の部分、あるいは法の解釈によるところが大きい。つまり、現行の粗い法律をもとに、実際に起こったことを無理やり推定し、合わせるしかないのである。そんなことがいくら専門家でもできるはずがない。むしろ、法律の「専門家」ほど、専門にこだわり、いい加減な判決を下すのではないか。「専門家」は、自分の分野の専門を守ることにかけては、誰にも負けないからだ。裁判所は、その弊害が身に染みているからこそ、裁判員制度に踏み切ったのである。

 そもそも、国民の選んだ議員が法律を制定する際に、それを条文化するのは「専門家」である。わざとわかりにくい、どちらにもとれるような条文にしておいて、それを「専門家」でなければ、解読できない、と主張するのは、いかにも傲慢である。どこかで批判されたような、ムラ社会を作り上げているとしか思えない。

 法律とは、一般国民の「常識」を条文にしたものである。したがって、その常識を適用させるのは、井上氏のような、雲の上に住む「専門家」には、不可能である。


2月11日(月)
【大気汚染】
≪中国環境保護省は4日、1月24日に開かれた全国会議での周生賢(しゅう・せいけん)環境保護相の発言全文をウェブサイト上で公表した。それによると、1月の大気汚染は中国全土の4分の1、全人口の半数近い6億人に影響が出たという。(2/5:毎日新聞)≫

 WHOによると、中国ではこれまでも大気汚染で、毎年100万人以上の人が亡くなっている。いまはそれ以上に汚染状態が悪化し、高齢化も進んでいることから、大気汚染で毎年200万人以上が亡くなることになっているのではないか。そのうちの大半は、高齢者である。高齢者が片付けば、再び中国は活性化する。脅威である。


2月12日(火)
【首相 産業界へ賃上げ要請】
≪政府は5日、経済財政諮問会議を開き、デフレからの脱却に向け、雇用・所得の増加を伴う経済成長を実現するための具体策を議論した。安倍晋三首相は「業績が改善している企業には、賃金の引き上げを通じて所得の増加につながるよう協力をお願いしていく」と述べ、産業界に賃金上昇に向けた取り組みを要請する考えを示した。2013.2.05共同通信より≫
 
 ここでいう賃上げは、大企業の労働者を対象にしている。とくに労働組合に属している人が中心だ。公務員も含め、彼らは中小企業労働者の3倍以上もの生涯報酬を得ている。もともと、高額な報酬をもらっていた人が、さらに賃上げをしても、消費行動にはあまり結びつかない。貯め込むだけだ。

 一方、国内労働者の70~80%を占める中小企業労働者の賃金は、ここ10年で10%以上下がっている。大企業の派遣労働者も同じである。ますます大企業労働者との格差は開いている。しかも、今回の首相の賃上げ要請の対象には、含まれない。このところの株高・円安の恩恵は、大企業に限られ、ほとんど中小企業には及んでいないからだ。たとえば、逆に中小の運送業者は、原油価格の高騰で悲鳴を上げている。本当に国内の個人消費を高めるためには、低賃金の中小企業労働者の賃上げをしなければならないのである。

 しかし、この中小企業労働者の賃上げは、大企業の中小企業者に対する「搾取」構造を是正しない限り難しい。格差は永遠に続くのである。

 そこで、2つの『建設的提案』を行う。安倍総理の足を引っ張る気は全くないからだ。これには、ジェセフ・ステイグリッツの「世界の99%を貧困にする経済」からの、アイデア引用も含まれている。

①「レントシーキング」と呼ばれる、大企業の不当な超過利益誘導を監視し、罰則を適用する
 大企業が持っている240兆円もの内部留保を吐き出し、中小企業の労働者に恩恵を与えるためには、大企業と中小企業の取引慣行の大幅な改善が必要である。下請法の実質見直しなどを行って、「レントシーキング」と呼ばれる大企業の不当な超過利益誘導を、しっかりと監視し、罰則を適用するのである。

 ほっておくと、富める者の富蓄積は加速する。TV広告圧力での批判封じ、周波数独占、著作権など知財権を振り回しての中小企業いじめなど、「レントシーキング」は、無数にある。それぞれの専門分野の知見を結集し、大企業や一部の人に富が集まるしくみを、是正しなければならない。

 そうしなければ、米国社会のように、1%の勝者に99%以上の富が集中し、貧困と絶望がはびこる世界になる。日本ももうすでに、なりかかっているのではないか。

②中小企業の生産性の向上→フルタイム労働者に対する賃金補助
 大企業の生産性が中小企業より圧倒的に高いのは、労働者の能力が高いからではない。少なくとも、今の何倍もの賃金格差のような能力格差があるわけはない。では、なぜこのような格差が生まれたのであろう。

 一つは、前項で挙げた「レントシーキング」と呼ばれる、大企業の不当な超過利益誘導があるからである。これは綿密に計画され、もっともらしい大義名分を伴っている。そのため、多くの人は気づかない。富を持つ者は、巨額の富の何分の一かを使い、日夜知恵を絞っている。持たざる中小企業者が、かなうわけがない。

 そして、そこから生まれた労働者の賃金格差が、さらにまた中小企業の生産性を、低下させている。
 ある行動経済学によると、人が労働意欲を無くすのは、自分が不公平に処遇されていると感じている、ということが大きいそうだ。
 たとえば多くの派遣労働者は、正社員と同じような業務を行っても、その賃金には大きな格差がある。もちろん中小企業社員に対しての、大企業労働者や公務員の待遇も同じである。この差が少ない(2倍以下)うちは、それほど意識していなかったとしても、さすがに近年の格差はあまりにも大きい。

 私自身の40年の経験から、中小企業労働者と大企業社員や公務員との能力差は、ほとんどない。むしろ、中小企業者のほうがすぐれている場合が多い(大企業出身のエコノミストは反発するだろうが)。同じような能力をもつ労働者の待遇が、3倍から5倍も違っていたら、待遇が少ないほうは、労働意欲を失う。ましてや、生活保護者や年金生活者よりも低いとは、とんでもないことである。多くの中小企業の生産性の低さの原因の一つは、ここにある。そのため、画期的な新技術や製品が、中小企業からは、なかなか生まれないのだ。

 したがって、中小企業の生産性向上のためには、働く人の不公平感の払しょくが必要である。少なくとも、中小企業の社員でも、大企業労働者や公務員賃金の、半分は貰う必要がある。
 そのためには、中小企業を対象とした公共事業を、大盤振る舞いする。賃金の不足分は、直接支給してもよい。とにかく「額に汗して働く」人が、報われる社会にならなければならない。そうすれば相対的に、働かない人(年金生活者、生活保護、減反者など)に支給される金額は減少する。それが呼び水となって、中小企業の生産性は、飛躍的に向上する。企業数で99%、労働者数で80%の中小企業が回復しなければ、経済活動は絶対に活性化しない。

 大企業や公務員が、いま余計に貰いすぎている待遇(とくに退職金や年金)を、すこしづつ減らしていくのも名案である。そうすれば、中小企業者との賃金格差の是正は早くなる。
 またお金というものは、ある必要限度以上は持っているだけで満足し、永遠に使われない。よってその分を減らしても、経済には影響ない。そしてそれを大企業や公務員は、不公平とは感じない。

 人が意欲を持って働くのは、有り余る金銭欲ではない。自分の仕事が社会に認められ、その能力が向上していると感じるからである。不公平と感じる人は、かなり能力のある人であろう。その人たちこそ、スピンアウトして起業すべきである。まちがいなくそのほうが、経済は活性化する。


2月13日(水)
【稲田氏の眼鏡枠】
 新内閣で、行政改革担当大臣の稲田氏の眼鏡枠に、注目している。国会中継で、その大ぶりで黒ぶちの眼鏡が、えもいえぬ妖艶な輝きを放っている。もともと、美貌の稲田氏であるが、一段と女っぷりが上がった。
 どんな美人でも、中年すぎればそれなりに落ち着く。いくら自分で変わらないと思っていても、周りから見れば、変化しているのである。それを、見事に下支えしているのが眼鏡枠なのだ。昔からTVドラマや漫画では、眼鏡をかけている女性は、「ブス」キャラクターであった。その「ブス」イメージを一新させてくれるのが、その人に合う洗練された眼鏡枠なのである。稲田氏の眼鏡枠は、これまでの眼鏡のイメージを大きく変化させると思う。

 稲田氏の眼鏡枠は、眼鏡の産地である福井県嶺北を意識してのことに違いない。であれば、プラスチック枠だけでなく、鯖江産地の強みである特殊チタン枠もかけていただきたい。洋服にあわせて日替わりで眼鏡を変え、眼鏡ファッションを作っていきたい。願わくば、安倍総理に産地の高級眼鏡フレームをプレゼントして欲しい。中年以上の男性が、ふさわしい眼鏡枠をかければ、格段とイメージアップできるのは、あの(変態プレー)山崎拓議員においてさえ、証明されている。

 もっとも、福井の男性議員(山崎、高木氏)の眼鏡枠は、あまり似合っていない。素が悪いから、仕方がない(メガネを外すと、もっとひどい)。民主党仙石氏は、メガネベストドレッサーになったが、逆に産地のイメージダウンになってしまった。期待できるのは、稲田氏だけである。
 以前、サラ・ベイリン氏(副大統領候補)のかけていた、ファセット枠がブームになったことがあった。それ以前は、「冬ソナ」ブームによって、国産セル枠の売り上げが数倍にもなった。今後は、このような一時的なブームに終わることなく、眼鏡枠による「男前」、「女前」のイメージを定着させていただきたい。

 ちなみに2月8日の国会中継での、東国原氏との答弁は、対照的であった。東国原氏の眼鏡のかけ方は、あまりにも爺むさい。これでは、眼鏡枠のイメージが落ちる。東国原氏に、適切な眼鏡枠の選定と使い方をアドバイスしてもらえればいいのだが。


(追)2.28
 その後、国会などでの稲田氏の服装を注視していたら、白衣服には白縁の金属フレームを掛けていた。まさか(自民党県連に送った)、この投稿を見たからではないでしょうね。


2月14日(木)
【北朝鮮核実験】
 大きなニュースが続いている。まず、中国軍による自衛艦へのレーダー照射。その問題が冷めやらぬうちに、北朝鮮の核実験である。おかげで、レーダー照射問題は、どこかに吹っ飛んでしまった。得をしたのは、中国である。レーダー照射問題で、中国は「照射の事実はない、これは日本のでっちあげだ。」と言い張っていたが、いざ日本が証拠開示をちらつさせると、黙ってしまっていた。このままでは、いかにもまずかった。
 そのタイミングでの、核実験である。あまりにも都合が良すぎる。中国と北朝鮮がつるんでいるのは、周知の事実である。この一連の動きは、中国の意向そのものではないか。


2月15日(金)
【新潟県がれき受入】
≪新潟県柏崎市と三条市で始まった震災がれきの本格焼却について、泉田裕彦知事は14日の記者会見で、「亡くなる方が出れば傷害致死と言いたいが(放射能の危険性を)分かっていて(埋却を)やったら殺人に近い」と述べ、両市の対応を改めて厳しく批判した。12日にも両市の対応を「犯罪行為」とやゆした知事。この日の記者会見では、「未来に対して責任を持てるのか」と怒りを爆発させた。(2月15日9時48分 読売新聞)≫

 まだ、こんなことを言っている知事がいるとは驚いた。必要以上に放射線の害を煽り立て、放射能が怖くて、逃げ回っている。化石のような、こんな知事を頂いた新潟県民は不幸である。一刻も早く退陣させなければならない。何故、このようなとんでもない人を、知事に選んだのか。
 ちなみに、放射線の強いがれきは焼却し、灰をコンクリートで固め、ブロックにする。これは「岩盤浴」の基材として、1個1万円以上の高値で売れる。ちなみに、市販の『岩盤』用品は、数十万円~数百万円もする高額商品である。格安で、そんな商品ができれば、是非購入したい。


2月16日(土)
【TPP】
 政府は、「聖域なき関税撤廃には反対」といい、政権与党にはTPPの交渉参加すら、断固拒否する勢力がいる。私自身も、「聖域なき関税撤廃には反対」である。
 しかしよく考えれば、「聖域なき関税撤廃」などあり得ない。各国とも、強力な利権団体、圧力団体を持ち、何らかの利害を持っている。日本の場合は、農協である。しかしいったい農協は、何を守ろうというのだろうか。
 具体的に、守らなければならないのは、穀物とくにコメである。それ以外は守る必要ないし、すでに自由化されているではないか。具体的に中身の議論に入らなければ、何も進まない。
 そして、著作権である。これは、守るというより、開放しなければならない。そうしないと、日本では何にも活動できなくなる。アメリカはTPPによって、著作権という既得権を守ろうとしているのである。日本では著作者の死後50年(それでも長い)の著作権益を、死後70年から永遠に守ろうとしている。それによって、これまでアメリカで勝手に設定あるいは登録されてきた、膨大な著作権益をはじめとした知的財産権益を、TPP参加国に押し付けようとしているのだ。アメリカの膨大な弁護士が、それを手ぐすね引いて待っているのである。


2月17日(日)
【経済より命】
 16日夜のNHKスペシャル「どうするエネルギー政策」は、各界の論客が、原発や自然エネルギーに関し、それぞれの意見を述べたものである。特に目新しい意見があったわけではない。ただ、コマツ代表の岩根氏の「原発や核燃料サイクル、その廃棄物処分については、エネルギーが枯渇する100年後には、必要とされる可能性が大きい。今その技術を途絶えさせてはいけない。」と述べたのが印象的であった。
 また、視聴者からの意見がテロップで流れていたが、このような番組になると、必ず次のようなアホな意見が出てくる。

 一つは、「経済より命だ」というものである。発言者が小学生くらいなら、間違いを説明するのにやぶさかでなない。しかし、中年すぎの大人なら、あきれてものも言えない。「経済より命だ」という人は、「パンがなければ、お菓子を食べればいいのに」と言った、マリー・アントワネットを演じているのではないか。世間知らずにもほどがある。経済貧困国の平均寿命を見てほしい。まさしく日本は、お金で命を買っているのである。

 つぎに、「原発を推進する人は、避難地域に住んでほしい。」というものだ。これは、社会・経済的理由で、できないのを承知で言っている。卑怯極まりない。私も、そこに住みたいのはやまやまである。できれば「避難地域」を持ってきてほしい。そうでなければ、現地での就職と不動産買取のおぜん立てをしてほしい。話がまとまれば、すぐに移動する。

 もっとも私自身は、避難地域は安全だと思っている。しかし「避難地域に住め」と言う人は、危険だと思って、言っているのだろう。100歩譲って、もし避難地域が本当に危険だとしても、この言い方は、「暴力団反対を叫ぶ人は、○○組の事務所へ行って、叫んでほしい」というのと同じである。こんな人はこれまでも、平気で人をキズつけたり、殺してきたに違いない。


2月18日(月)
【アベノミクス】
 昨年から、このマスコミ造語が大流行である。この言葉は、かってのレーガン政権がとった「レーガノミクス」をもじったものだ。いずれの政策も、大幅な財政出動を原則としている。
しかし、「アベノミクス」と「レーガノミクス」との決定的違いがある。それは、自国通貨の価値を高くするか、低くするかということである。いうまでもなく「レーガノミクス」では、「強いアメリカ、強いドル」を目指して、ドル高を誘導してしまった。そのため、アメリカは強いドルで、外国からどんどんモノを買うことができ、一時的に国民は豊かになった。ところが、おかげでアメリカの製造業はガタガタになってしまったのである。そこから、アメリカの凋落がはじまる。製造業は、うまく戦略転換ができれば、生産性がどんどん上がる産業であり、それがなくなれば成長は望めない。
 「アベノミクス」では、逆に「円安」を狙っている。これまで、高すぎた「円」を是正し、日本の製造業と農業を、世界との対等競争に持っていこうとする。これは、先進国と途上国との格差是正にもなる。グローバル世界で、国家間でのあまりにも大きい物価や生産性の格差(これは生活格差になる)は、必ず是正されるはずだからだ。そうなれば必ず、日本は復活する。


2月19日(火)
【掲載拒否?】
 昨年10月ごろから、ふくい中小企業診断士協会のHPのフリーレポートに、ここで書いている私の随想文を掲載してもらっている。何十本かまとめて担当者に預けており、他の人の投稿がなければ、その中から選定してアップしてもらっていた。
 しかし、この数週間アップがない。担当者の怠慢なのか? そんなことはないであろう。以前担当者は、私の投稿文は過激すぎると言っていて、比較的穏やかなものを選んでいるということであった。それでも「毒にも薬にもならないような」他の人の投稿と異なり、多少は毒気があったのか。もしかして、クレームがついて恐れをなしたのかもしれない。
 しかし、掲載されたものをみても、これより過激なブログなどは、いくらでもある。大学教授という「公職」にある人でさえ、ネットではどんどん過激発言を繰り返している。武田邦彦氏などは、最たるもので、私の投稿文などは足元にも及ばない。私の書いたもの程度ではまだまだ、世の中は、ピクリとも動かない。
 まさか、「言論統制」に恐れをなして、投稿掲載を中止したのではないことを祈る。


2月20日(水)
【ジャカルタ旅行記1 出発まで】
 今日から4日間、診断協会のインドネシア視察旅行である。小松発20:00の飛行機で羽田へ。そこから成田で1泊、明朝飛行機でジャカルタに飛ぶ。私には、初めての国だ。福井は真冬なのに、ジャカルタは、赤道の近くである。冬物を成田に預けるというが、どんな服装で行けばいいのか。とくに、足回りが不安である。
 とにかく今日は、成田までで、近くのホテルで1泊。ところが、羽田から成田までの電車が長いこと。2時間近くも通勤電車に揺られた。成田がまるで、地の果てのように思える。成田空港の使い勝手が悪すぎる。あれだけ大騒ぎして作った空港なのに、これでは不便すぎる。すべて羽田に集中させればいい。誰かの利権がなければ、とっくにそうなっているであろう。福井から、空路を入れて夕刻から5時間。やっとの思いで、出発地近くのホテルにたどり着いた。


2月21日(木)
【ジャカルタ旅行記2 移動】
 成田から、約8時間のフライト。出発が2時間遅れ、いささかうんざり。機材の不具合らしいが、そうだとしても、本当に15分程度で修復できたのか。ただ、エコノミー席にしては、モニター装備がそろっていて、それほど退屈せずに過ごすことができた。
ジャカルタ到着後、ホテルから市内のショッピングセンター(スナヤンシティ)へ、夕食に出かけた。5~6キロを、タクシーで1時間以上かかる渋滞である。乗用車の混雑の中を、無数のバイクが器用にすり抜けていく。タクシー代およそ30000ルピア(300円)。夕食は中華料理とビール2杯ほどで、1人320000ルピア(3200円)。帰りは10時近くになって、道路は空いていたが、ベンツタクシーに乗ったため、およそ60000ルピア(600円)の支払いであった。今日1日、ほとんどを移動に費やす。


2月22日(金)
【ジャカルタ旅行記3 渋滞、買い物と乞食】
 朝、ジェトロでこの国についてのレクチャー。午後は、日華化学の現地駐在人の話を聞いた。
 ジェトロでは、この国の自動車市場にも触れてもらった。この国では、中古車の価格が年間数%しか減価せず、高値で取引されている。自分の車を中古車として高く販売するために、磨き立て、飾りたてて「商品価値」を挙げている。そうやって、30年近く乗るという。
 そのせいか、とにかく車が多い。どこへ行っても渋滞である。これだけ渋滞が多いと、移動を伴うビジネスはきわめて効率が悪い。したがって、これからの経済発展のポイントは、道路インフラの整備であろう。田中角栄みたいな人が大統領になれば、極端に変わるかもしれない。そういえば、2年後に大統領選挙があるようだ。
 
 つぎに、今回の旅行でも旅行者の常として、大小の小売店へ立ち寄った。もともと日本でも、ほとんど買い物をしないため、買いたいものがない。その私の目で見ても、この国の商品には魅力がない。まず、品揃えが圧倒的に不足している。そして高級感がない。高級店舗の中でさえそうである。もっとも、インドネシア産の商品はほとんどなく、目についたものは全部輸入品であった。価格も、日本で買うより高い。現時点で、この国では高級感あふれるものであれば、何をもってきても売れるのではないか。パッケージデザインなどの余計なものは、不要であろう(ゴミ処理にも困るはず)。
 「ブロックM」(日本人向けの居酒屋やカラオケが並んでいる)の日本料理店での食事も良くなかった。雰囲気と価格、料理の見映えは高級居酒屋だが、味は小学生並みである。日本人だったら、調理人でない普通の大人でも、こんな不味い料理は作らない。日本の味覚をもつ人なら誰でも、この地で日本人向けの料理店を開ける。あっという間に有名店になるはずだ。その割にこの店は、日本人(駐在者?)客で、満席であった。不味くても何とか食べられるので、これが当たり前になっているのかもしれない。(ただ、我々が入ったこの1軒だけで、ブロックM全体を決め付けるわけにはいかない。)
 日本人駐在者が減少(98年ジャカルタ暴動以来、家族は帰国し、単身赴任が増えたと言う)しているためか、「ブロックM」の店舗数もだいぶ減っているようだ。福井の片町以下の街並みで、なんとなく怪しげである。ガイドブックでは、この辺の店は比較的「安心」できるとあったが、行き当たりのカラオケ店に入る勇気は、誰にもなかった。
 
 またこの国で、「乞食」の姿を何人か見かけた。屋根のついた歩道橋や、渋滞の車の間を回って、物乞いをしている。「乞食」というと、かならず軽蔑する人がいる。「そんなことをするくらいなら、なにか働けばいいのに」という。ただ彼らを雇う場はないし、私自身「乞食」は、それほど低級な仕事には思えない。少なくとも、不要な商品やサービス(毎日のようにゴミが郵送されてくる)を売りつけて、代金をせしめる仕事に比べれば、ずっとましである。不要なものを提供し金銭をせしめる仕事は、社会にとって明らかにマイナスである。しかし「乞食」は、マイナスもプラスもない。むしろ、施しする人に優越感を与えるだけ、世の中に貢献している。それに、権利を行使するだけの生活保護や年金受給と違い、働いて糧を得ている。「乞食」は、ビジネスの原点である。見た目が不快な人なら、「乞食」以外に、いくらでもいる。 
 
 さて、イスラム教徒が多いこの国では、多くの女性はヒジャブと呼ぶスカーフをかぶっている。ヒジャブというのは、目だけを出すタイプではなく、髪の部分だけ飾る女性のファッションである。カラフルで、デザインや着こなしもさまざまだ。若い女性のこのヒジャブ姿は、エキゾチックでかわいくとても魅力的である。しかしどうも、中高年女性のヒジャブ姿はいただけない。煙突に顔を突っ込んだ豚のように見える。日本の中年女性の浴衣姿を見て、ボンレスハムを想像するのと同じ。中年以上になったら、目だけを出すタイプの被り物がお薦めである(日本でも流行させたい)。


2月23日(土)
【ジャカルタ旅行記4 トイレ事情】
 私のような前立腺肥大の中高年旅行者にとって、最大の敵は「尿意」である。液体が体内に入ると、すぐ排出したくなる。尿道が狭くなり、踏ん張りがきかないためだ。いざとなると、我慢できなくなる。今度の旅行でもかなり自重し、アルコール類は控えざるを得なかった。その点、日本国内での外出は気楽である。観光地や公園などでは、屋外のいたるところに公衆トイレが設置してあり、歩くときに目をつけておけば、たいてい都合がつく。コンビニもたくさんある。自分が慣れたのか、日本でのトイレ整備が進んだのか。両方であろう。
 ところがインドネシアでは、ホテルや大型ショッピングモール、飲食店を1歩出ると、ほとんどトイレがない。たまに有料トイレ(1000ルピア?)があるが、番人がいて、入るには勇気がいる。いちど余裕がなくなり、ガイドに案内されて独立記念塔近くの有料トイレに入った。一応「水洗」であって、床面所構わず流している。何の液体で洗っているのかは、不明。しかし、ここで用を足すのには、かなりのテクニックと、バランス感覚、柔らかい体が必要である。狭くて、ドアを開けても中に入れないから、一本足、半身の姿勢でチャックを下ろした。私の前に入った、ヒジャブの太った女性は、どのようにして用を足したのであろうか。
 また、つぎに見学したモスク寺院では、集団で500mもトイレを探して遠征しなければならなかった。右往左往した挙句、汚物?で靴下が濡れるのを厭わなかった一部の人(1~2名)だけが、思いを遂げることができた。その時、私と残りの人はそれほど切羽詰ってはいなかった。しかしその後、昼食場所までの1時間余、多くの人は渋滞の移動車の中で、不安のときを過ごしたのである。
 もっともこの国は、赤道直下で、1年中暑い。体内の液体は、ほとんどが汗となって空気中に拡散する。また、イスラム教徒が圧倒的で、国民の多くはほとんどアルコールを飲まない。したがって、それほど頻繁に下から排泄することはない。立ち小便の姿も見かけなかった。
 ただ、この国が経済発展して、コーラなどの飲料が大量に出回るようになると、どうか。いたるところに、不思議な水たまりが出没するのではないか。トイレの整備を並行して行わなければ、観光客どころか、中流以上の国民も逃げて行ってしまう。そして発展に伴い、排泄物以上に、あらゆる廃棄物が増大する。そのための、下水や処理施設など、まさに、車の増加と道路整備の関係と同じである。あらゆるインフラ整備が、急務であろう。
 
 さて、あと1日、この国で「尿意」と戦わなければならない。しかし、どこへ行っても敵はいるのだ。やがて日本に帰ると、新たな敵「スギ花粉(PM2.5入り)」が、待ち構えている。

 
 今日は、独立記念塔とモスク、ファタヒラ広場と、グランドインドネシア(この国最大のショッピングモール)を訪問し、そこからスハルト空港へ。21:30発ANA帰国の飛行機に乗る。エコノミー席は満員。さすがに、8時間も狭い席では疲れる。何人か体調を崩した人がいた。私も少しおかしい。もしかして、疲れだけではないかもしれない。海外から帰るときは、いつもそうだ。このようにして世界中に、おかしな病原菌がばら撒かれるのであろう。


2月24日(日)
【帰国 富士山】
 成田空港から小松へは、36人乗りの小型機である。これで、成田からうんざりの陸路が省ける。この路線は、小型機で充分だ。そして、機内から雪の富士山がくっきりと見えた。孤高の頂からなだらかな斜面に新雪を被せた富士山は、まさに国土のシンボルである。これまで見た、どの富士山よりも美しかった。日本へ来る外人客(日本人でも)が、最初に飛行機から見る日本のイメージとして、これ以上のものはない。とくに1~3月の富士山は最高である。
 ただ、期待していたアルプス山脈(北ア・穂高の真上を飛んだはず)は、すべて雲の中であった。また小松から福井へは、吹雪の旅となった。


2月25日(月)
【専門家の欺瞞】
≪各地の原発で断層の調査を進めている国の原子力規制委員会の専門家会議。福井県の敦賀原発について報告書の案を示し、「2号機の真下を走る断層は、安全側の判断として活断層である可能性が高い」と結論づけた。NHK2/4≫
 専門家とはなにか。ヤフー辞書には、『ある特定の学問・事柄を専門に研究・担当して、それに精通している人。エキスパート』とある。ということは、「ある特定の学問・事柄」については、世の中でその人しか知らない、ということである。では、誰がそれを認めているのか。周りの、何も考えない人が、「専門家」に、専門分野を丸投げしているのだ。
 いつも言うように、怖いのは、世界でその「専門家」しかいない場合、その分野では、その人の好き放題ができるということである。だれも「専門家」に理論では、太刀打ちできないからだ。日本では、国家予算を好き放題に使う。では、どうやって国家予算を好き放題に使うのか。簡単だ。危機をあおればいい。
 私の定義はこうである。「専門家とは、自分が最高権威であることを利用して、自分の専門分野の危機をあおる人である」。もっとも、真の最高権威者なら、そんなことはしない。本当の専門家は、自分が何も知らない、ということを知っている人である。危機をあおる専門家は、似非専門家である。


2月26日(火)
【規制改革】
 2月15日の毎日新聞報道によると、規制改革会議の主な検討課題は、次の項目である。
・ 混合診療のさらなる範囲拡大
・ 一般用医薬品のインターネット販売規制見直し
・ 医療機関の処方箋の電子化
・ 自然公園での地熱発電の開発可能地域の設定
・ 石炭火力発電所建設の環境アセスメントで条件を明確化
・ 農地に太陽光パネルを設置する際の手続き簡素化
・ 裁量労働制の対象となる業務の拡大
・ 派遣労働の対象となる業務範囲の見直し
・ 解雇規制の明確化、柔軟化
・ 産業としての農業の競争力強化
 
 内容が具体的にわからないが、「農地に太陽光パネルを設置する際の手続き簡素化」、はいただけない。そもそも、太陽光パネルがいかに資源浪費であるか、わかっていないのではないか。悪徳業者(ソフトバンク)の息でもかかっているのか。いったん農地が蹂躙されると、もとに戻れなくなる。
 そして、このなかに知財保護の規制緩和が盛り込まれていないのは、きわめて残念である。知的財産権こそは、史上最大の既得権益であるからだ。ほとんどの人が知財の正当性を信じているだけに、まことに始末が悪い。アメリカは、圧倒的多数の弁護士を抱えて、虎視眈々と日本の懐を狙っているのである。ただ、『銃規制の緩和』だけは、ごめん被りたい。


2月27日(水)
【体調不良】
 2~3日前から、体調がすぐれない。鼻と喉と頭が痛い。最初花粉症かと思ったが、どうも風邪を引いたようだ。暑いインドネシアから、真冬の大寒気団の待つ日本で、1日寒い思いをしたからかもしれない。いずれにしてもこの季節は、花粉症でも悩まされる、いやな季節である。


2月28日(木)
【貿易赤字】
 朝から体調が悪く、起きることができないで、TVを見ていた。
 テレビ朝日「モーニングバード」では、貿易赤字の原因について、取り上げていた。曰く、このところ続いている貿易赤字は、化石燃料の値上がりが主因である。原発が停止したために、その分の化石燃料の輸入量が増えただけでは、それほどたいした金額ではないということらしい。それをもとに試算を行っていた。つまり、原発の再開を牽制しているのである。

 しかし、そもそも化石燃料が値上がりしたのは、日本が原発を停止して、これまで以上に化石燃料の輸入量を拡大しようとしたからではないのか。先ほどの理屈には、「価格は、需要と供給で決まる」という、至極当たり前のことが、すっぽりと抜け落ちている(この2年ほど、日本の化石燃料バイヤーは、足元を見て高値を吹っかけてくる海外の石油メジャーと、必死?に戦ってきたに違いない)。
 したがって、日本の原発が再稼働すれば、化石燃料の輸入量が減少し、その分世界の需要も少なくなる。価格も大幅に下がり、日本の貿易赤字は、大幅に縮小するか黒字転換する。エネルギーや食糧のような必需品は、わずかな需給バランスの違いで、価格が大きく変動するからだ。
 
 この番組コーナーは、「データの一部だけをとって、都合のいいところだけを利用する」格好の見本であった。  それに、アホな番組に悪態をついたおかげか、少し体調が楽になった。

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