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「職業訓練校」での教育・訓練(10月22日)

 職業訓練校での教育・訓練は、企業の求める内容に合わせる必要がある
         
 離職者を再教育して、スムースな就職できるように、職業訓練校では多くのメニューを用意している。IT、簿記、キャリアアップ講習など盛りだくさんである。具体的に企業のニーズに合わせようとして、NC機械の操作や、電気制御、溶接など、部分的な技術習得にも力を入れてきた。

 しかし、そんなものはあっという間に陳腐化する。職業訓練校で覚えたことがそのまま役に立つことは、まずない。教育・訓練の内容が、企業の求める教育・訓練と、かけ離れてしまったのだ。
 そのため、これを受け入れる企業では、必ずしもその訓練内容を評価していない。つまり、職業訓練校で行う訓練内容は、ほとんど役に立ってないように思う。

 では、企業で必要とされるスキルはなにか。もちろん、「読み・書き・そろばん」のような、基礎的な素養は必要である。また近年では、PCに関するスキル、地方では運転免許も必須であろう。中堅以上の企業では、経理や人事、法務、知財の担当者として、その方面の法律を理解し、実務のできる人が必要である。これは、税理士や社会保険労務士のような資格にほぼ一致するから、わかりやすい。
 これらの業務ができなければ、企業として最低限のことができない。

 しかし、企業にほんとに必要な人材は、ここからである。これだけでは、顧客に認められる、真に価値のある企業にはならない。ところがここからの、ほんとに必要な人材をきちんと定義するのは、きわめて難しい。
 なぜならそこには、その企業特有のノウハウが、含まれているからである。モノづくりのための技術的なノウハウ、独自の組織構造、個別の顧客や取り引きノウハウなど、一つひとつの企業やその募集時期によって、大きく異なる。こんなことを職業訓練校に求めても、対応できるはずがない。

 そこで提案である。
 職業訓練校では、業務についての技術的なスキルを教えるのを止める。かわりに、業務に対する態度、姿勢、認識を植え付けることに重点を置いたらどうか。臨機応変に改善する能力、コミュニケーション能力、協調力、新しいことを取り入れる能力などである。最も重要なのは、働くことの喜びであろう。

 じつは民間では、これらを向上させるための教室は、数多くある。中産大など、公的機関でも行っている。しかし、企業の需要には対応しきれていない。高額でもある。なぜなら、こういうことを教えるには、それこそ教師の高度なスキルと、たっぷりの時間が必要だからである。

 幸い、職業訓練校では教える時間だけは、たっぷりある。不足しているのは、講師のスキルである。ただ、やることさえ決まれば、講師のスキルアップなどどうにかなる。やらないのは、これまでやってきたことを、変えたくないからだ。
 だが、そんな状態では、訓練校の存在意義は、まったくない。それこそ税金の無駄遣いである。職業訓練校の訓練メニューの大幅変更は、今後の産業活性化のためには、どうしても必要である。
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