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技術経営(MOT)とは何か(10月9日)

 経営戦略のひとつに、「技術経営(MOT)」がある。ただどんな場合でも、新しい経営手法に溺れることなく、現実的な対応をしていく

 製造業、とくに技術開発型企業が重視したいのは、「技術」を核にした経営である。技術者の能力を最大限発揮させ、活用するマネジメントが重要となる。これを一般に、「MOT(Managementof Technology)」と呼ぶ。

 この、技術を中心にした経営には、「研究」→「開発」→「事業化」→「産業化」のステージがあり、それぞれのステージの間には、深い溝がある。「MOT」では、この深い溝をどのようにして越えるかが、大きな課題である。
 中小企業では、このステージの、一部しか担っていないところもあるが、全体を見据えた経営が必要である。

【魔の川】
 この溝は、研究ステージと開発ステージの間に位置する。
 科学の成果に基づく研究ステージから、新たな技術シーズを見つけ、ターゲット製品を絞りこむことである。この段階で、柔軟な発想で「戦略」を立て、どのような製品を作っていくのかが問題である。

【死の谷】
 この溝は、開発ステージと事業化ステージの間に位置する。
 開発ステージでできた製品を、つぎの事業化ステージで、商品として完成させ、販売できるようにしていく。企業内部で「人・モノ・金」を調整して効率よく価値を生み出し、どのように顧客に販売するかの「戦術」が必要である。

【ダーウィンの海】
 この溝は、事業化ステージと産業化ステージの間に位置する。
 事業化ステージでは、事業を行う経営体制が必要になる。つぎの産業化ステージでは、新市場の開拓や市場での優位性を保つことで競争に勝ち抜くことが必要である。この『ダーウィンの海』には、うようよ競合や魑魅魍魎がさまよっており、新規性や珍しさだけでは越えられない。

 こう見ると、「MOT」と言っても、何も特別なことではない。企業の経営戦略、戦術、マーケティングなどの言葉を、「技術」に沿うように変えただけである。このような「斬新な」経営手法はたくさんあるし、これからつぎつぎと現れる。
 我々は過度に新しい経営手法に溺れることなく、経営の基本だけを確立して、現実的な対応をしていかなければならない。「手法」に惑わされると、まちがいなく混乱する。
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