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雑誌書評「世界」(10月7日)

 この本を読めば読むほど、我が国には未来が無いのではないかと思えてくる

 「世界」というオピニオン月刊誌を、10年以上前から読んでいる。図書館の雑誌コーナーには、いつもこの本だけが残っており、手垢で汚れていないからである。(仕方なく)月に一度はこの本を借りる。ほんとに読みたい雑誌、「文芸春秋」、「Voice」、「中央公論」、「Will」、「正論」など、他の最新号は人気が高く、めったに書棚にはない。
 
 「世界」の内容は、ほとんど自民党政権の批判と、弱者・被害者の声である。よく言えば、弱者の味方。悪く言えば、ゆすり・たかりの代理人である。原発事故後、ますます後者の色合いが強くなった気がする(被害妄想者を弁護士が煽る構図)。
 そしてつぎつぎと、不平不満や不安な出来事、危機が発生する。ちなみに、10月号の表紙には、「イチエフ未収束の危機」、「歴史認識問題と戦後補償」、「あらゆる知恵で、改憲・身売りをしのぎ生きぬく」、「ピーク・ウォーターという危機」の文字が踊っていた。(まだ中は開いていないが)

 10年もこの本を見ていると、タイトルをみただけで、何が書いてあるかは想像がつく。
 「福島第一原発は、放射能漏れが続いており、ますます危険な状態になる。これまで放射線を浴びた人は、いつ癌になってもおかしくない」、「日本軍はかって、韓国を植民地にし、中国で大虐殺を行ったので、きちんと補償せよ」、「平和憲法を守り、アメリカの手先にならないようにせよ」、「世界の食料庫であるアメリカ・オーストラリアの地下水が枯渇し、食糧危機が発生する」・・。あたらずといえども遠からず、であろう。
 その他、表紙タイトルになくとも、「沖縄県民」と称する人の恨み節は、毎月のように書かれている。

 したがってほとんどの記事は、読むほどに苛々し、もう我が国には未来が無いのではないかと思えてくる。「被害」や「危機」の状況を誇大に記述し、法外な賠償金をむしろうとするのが、見え見えである。あるいは、代案を示すことなく、軍事や原発などの不安を煽り、わが国を弱小国家に貶めようとしている。
 この本には、貧乏神が乗り移っているとしか思えない。

 それでもたまには、良いことが書いてある。執筆者の中には、寺島実郎氏や片山善博氏のように、一家言を持つ人もいる。貧乏神に憑りつかれた言論人にも、わずか賛同するところはある(10月号で小出裕章氏は原発作業に高齢者の参加を促していた)。したがって当分は、宝くじを当てるつもりで、この本と付き合うことにしている。
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