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原発と遺伝子組み換え作物

 原発や遺伝子組み換え食物を排除すれば、そのあおりを食うのは途上国民である

 原子力エネルギーを忌避している人、遺伝子組み換え作物を毛嫌いしている人は多い。個人的に嫌うのはいいのだが、嫌うだけで根本問題が解決できるわけではない。
 と言うのは、いずれも根底にあるのは、人口問題なのである。周知のように世界人口は、70億人を超えてさらに増え続けている。

 1972年、ローマクラブが、「成長の限界」のなかで、食料増産の限界が地球の成長限界に達する、という警鐘を鳴らした。そこでは、21世紀前半(まさに今)には破局が訪れる、と述べていた。それを救った(先延ばした)のが「緑の革命」である。すなわち、化学肥料と農薬、それに化石燃料を大量に使って、農作物の反収を飛躍的に向上させた。遺伝子組み換えも、その延長上にある。遺伝子組み換えは、大量の農薬使用との引き換えである。
 また、原子力発電も普及し、化石燃料の枯渇を遅らすのに一役買っている。

 すなわち、「緑の革命」や原子力発電がなければ、世界人口はいまだ、20億人程度で留まっていた。すなわち、50億人の命が、何らかの形で失われていたのだ(富の集中により貧富の差は大きくなったとしても)。
 これは、厳然たる事実である。世界人口が70億人に増えてしまった今は、この人口をどうやって維持していくかが、大問題である。これまでのことをとやかく言っても始まらない。

 原発や遺伝子組み換え食物を毛嫌いしている人たちは、豊かな先進国の人たちである。そして、これらの恩恵があってこそ、先進国としての地位を確立できた。これだけ急激な人口増で、70年も大きな戦争がなかったのは、奇跡としか言いようがない。
 エネルギー密度が石油の150万倍もの原子力エネルギー。大幅に反収を増やした遺伝子組み換え作物。これらを止めたとたん、そのあおりを食うのは、途上国民である。文字通り、食えない人が大量発生する。つぎの段階では、急激な人口減少(世界戦争しかない)となる。
 その覚悟があって、反対しているのであろうか。

 じつは、その解決のヒントは、神門善久氏にある。氏は、『日本農業への正しい絶望法』(新潮新書)のなかで、農民の技能を高め日本の技能集約型農業を世界に広めよう、と言っている。世界中の農民の技能が高まれば、エネルギーも農薬も使わないで済む。
 考え方はいいのだが、著書のタイトルでわかるように、もう手遅れだと言っている。まるで、貧乏神みたいな人である。
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