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首相の資質

 清廉潔白で権力争いに弱い人が首相になれば、たちどころに日本は終わる

 次期首相がやたら取沙汰されている。
 6日の福井新聞「政流考」には、「首相と首相になれない人・今こそ問われる資質」というタイトルで、(共同通信らしく)安倍首相を批判する記事が掲載されていた。モリカケサクラなど、数々の「疑惑」をかいくぐってきた安倍首相は、祖父が総理で父が大臣と、系譜も恵まれており官僚の忖度も享けている。

 それに対し記事では、「なぜ君は総理大臣になれないのか」というドキュメンタリー映画で注目された小川淳也議員の、政策一本やり誠実で愚直な政治姿勢を紹介していた。小川氏は、地盤・看板がなく、選挙に弱い。比例復活で辛うじて議席を維持してきた。権謀術数が渦巻き、機を見るに敏な政治家の中で、うまくたち回ることができない。稀有な存在である。
 権力争いに無縁でも、国民に対し誠実である小川氏のような政治家に投票すべきであると、「政流考」は呼びかけている。

                 結城秀康

 しかしいま、小川氏のような人は、日本の首相になるべきでない。
 陣笠の政治家ならまだいい。だが彼がトップなったら、たちどころに日本は終わる。私に言わせれば、安倍首相でさえ、あまりにも清廉潔白すぎる。もっと表裏のある、どぎつい性格でなければ、これからの日本は立ち行かない。ちまちましたモリカケサクラなど、笑いとばすようでなければいけない。

 世界では、トランプ、プーチン、習近平など、「誠実」とはかけ離れた、海千山千の化け物指導者が、お互いしのぎを削っている。至るところ魑魅魍魎も跋扈している。一触即発、だれが何をするかまったく読めない。
 そんな世界に入れば、国内の子供だましのような権力闘争にすら翻弄される政治家など、ひとたまりもない。どんな結果をもたらすかは、火を見るより明らかである。われわれは国益どころか、ケツの毛まで毟り取られ、ハゲタカのいる荒野に放り出される。

 いっとき「ジャパンアズナンバー1」に届くまで上り詰めた日本が、その後どのように凋落したか。日本歴代の「清廉」な指導者たちを見れば、ただちに納得するはずだ(海外の化け物に対峙できるのは妖怪しかいない)。

 「政流考」記事は、あまりにも幼稚である。
 内にも外にも甘い、中途半端な勢力が牛耳っているから、日本は見る影なく情けない国になってしまったのである。
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