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教育とハジュン・チャン(8月12日)

 大学は、今の半分ぐらいまで減らしたほうが、全体の生産性は向上する

 ハジュン・チャンの「世界経済を破綻させる23の嘘(田村源二訳・徳間書店)」では、『教育こそ繁栄の鍵は、嘘である』と述べている。
 
 教育のレベルがその国の国力を決めると言われ、教育再生が叫ばれている。しかし、教育の向上そのものが国を富ませることはない。教育が国の繁栄に結びつく証拠はほとんどなく、教育で得られた知識の多くは、生産性向上とは無関係である(ただ知識は、精神的により満足のいく自立・充実した生活を送るのには役立つ)。
 チャンはこの論理を、各国の識字率や大学進学率と、一人当たりGDPとの関連で説明している。たとえば、2007年の「国際数学・理科教育調査」では、世界一裕福なノルウェーの中学2年生は、先進国の中で、もっとも成績が悪かったという。貧しい国である旧社会主義国家(リトアニア、チェコ、スロバキア、セルビアなど)よりも悪かったそうだ。そのノルウェーよりも、イスラエルのほうが悪いのである(残念ながら、日本も近くそうなるだろう)。

 すなわち「大学進学率がよく、子供の学力が高い国が繁栄するのでなく、繁栄して大学を増やす余裕のある国が高等教育を求める不健全な力が働くようになってしまった。」というのである。過大な大学進学率が不健全なのは、大部分の高等学問が役に立たないだけでなく、それに取り残された人たちが、不利益をこうむるという恐怖に駆られ、ますます大学進学率が増えることになってしまうからである。チャンは、「劇場で、一部の人がよく観えるように立ち上がったために、うしろの人も立たざるをえなくなったようなものだ」といっている。
 これは、私自身も実感する。
 

 昨年、民社党の田中真紀子文部大臣の大学認可拒否騒動で、大学の多さが問題になった。大臣の言動を非難する人もいるが、本当は大臣のほうが正しいのである。この分野も既得権(大学関係者の報酬の多さを見よ)をなくし、今の半分ぐらいまで減らしてもいいのではないか。増えすぎた今の大学の多くは、貴重な若者の生産力を摘み取っているように見える。高齢化の進む日本では、致命的である。
 大学は、全く役に立たないどころか、世の中の足を引っ張っている。この分野も、「過ぎたるは及ばざるがごとし」である。
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