FC2ブログ
RSS

ものづくり補助金②

 自分でメンテナンスできない化石のようなシステムをつくらないことである

 ものづくり補助事業が採択された場合、その恩恵を享受するのはだれか。
 もちろんまずは、補助事業を計画して採択された企業である。1500万円の設備なら、1000万円(750万円)の補助金が出る。自己資金500万円(750万円)で、1500万円の機械が買える。

 つぎに直接お金が入るのは、補助金を払って購入する設備のメーカーである。面倒な申請書をつくったり、採択後にややこしい手続きをすることを考えたら、設備メーカーのほうが得かもしれない。
 まず、補助金制度がなければ売れなかった機械が売れる。
 さらに、見積通りの定価販売ができる。いったん価格が決まれば、しつこく値切られることがない。

 たとえば、補助金を活用して1500万円の設備を購入すれば、設備メーカーには、まるまるその金額が支払われる。普通なら1000万円くらいまで値切られるかもしれない。それが定価で売れるなら、メーカーや間に立つ商社は笑いが止まらない。

               タヌキの行列

 なかでも巨利が得られるのは、得体がわからず価格が明確でない商品である。
 典型的なのは、コンピュータソフトである。形がないので、客観的な価格が付けにくい。見積金額1500万円のソフトウェアのほんとの価格は、提供者の腹ひとつである。
 企業がこれらを補助金で活用するのは、よほど慎重さが求められる。

 たとえば数年前、ある企業の支援で、コミュニケーション・データ処理のための社内システムを計画し、補助金申請を行ったことがある。最初から完ぺきな計画はできない。もし採択されたら、その計画通りの内容と日程で、システムを構築しなければならない。使いこなすのに四苦八苦していたはずだ。それでなくとも、コンピュータシステムでうまくいった例は少ない。

 結果的に、補助金は採択されなかった。
 だがその後、計画を自力でブラッシュアップして改善を積み重ね、使い勝手のいいシステムを構築している。しかもコストは、当初見積もりの数分の一である。
 補助金を活用するより、はるかにコストパフォ-マンスがよくなった。

                タヌキの亡霊

 また、ものづくり補助金のミニ版で、「小規模企業持続化補助金」がある。購入費用の2/3で、最大50万円の補助がある。これを使って、高コストでホームページ(HP)を作る企業が多い。供給者にとっては、相場以上の価格で売れるのだから、これも笑いが止まらない。そのうえこれを利用した企業は、自分の金でないと思うから本気で運用しない。世の中に、化石のようなHPが、たくさんできてしまったのである。
 
 逆に言えば、これらの商品・サービスを提供している事業者は、この仕組みをうまく利用したい。
ほんとは内容をきちんと審査しないし、できないから問題なのである。
スポンサーサイト



トラックバック
トラックバック送信先 :