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大量検査のアホらしさ

 ややこしい説明をうまくできないと、「検査増やせ!」の大合唱は無くならない

 これまで、新型コロナ検査を重視することのバカらしさについて書いてきた。管理面における検査そのものの意味だけではない。今のPCR検査自体が、あまりにも不正確だからである。検査の質と効率を高めない限り、検査数の増大は害悪でしかない。

 もうすこし、具体的に考えてみよう。
 今のPCR検査は、ほんとの感染者を「陰性」と判定して「偽陰性」になる確率が、半端なく高い。そして感染していない人を「陽性」と判定し「偽陽性」となる確率も一定程度ある。その正確な確率すら、今の時点ではだれにもわからない。

 まず、新型コロナに感染している人が「陰性」と判定される「偽陰性」は、50%以上あると推定される。「偽陰性」の人は、自分は感染していないと思うのだから、思い切り感染拡大に貢献する。この弊害はみな理解していると思う。

                 マスク美人

 一方「偽陽性」になる確率は、それほど高くない。せいぜい数%であろう。
 しかし「偽陽性」も「偽陰性」に劣らず、厄介である。確率が低くても、検査母数が増えれば増えるほど、「偽陽性」患者数が増えるからである。わるいことに、たいていの検査では「偽陰性」を減らそうとすると、「偽陽性」が増える(ものづくり品質検査と同じ)。

 たとえば韓国では、毎日1万人という、検査数の多さを誇っている。
 3月2日の段階で、累計10万人検査したうち、4000人以上新型コロナ「陽性」と判定された。ここで「偽陽性」になる割合を1%とすれば、じつに1000人弱の無感染者が「陽性」になってしまう。すなわち、新型コロナ患者とされた4000人のうち、無感染者あるいは普通の風邪の人が、1000人近くも紛れこむのである。かれらは、感染して症状がないのか、或いは「偽陽性」なのか、まるで区別がつかない。
 その人たちに病室を占拠されるから、入りきれない重病人がバタバタ倒れる。相部屋にいれば、「偽陽性」がほんとの陽性になり、つじつまが合ってしまう。みごとな証拠隠滅方法である。

 「偽陽性」になる割合が2%、或いは3%だったらどうか(実際は10%という話もある)。4000人の大部分が「偽陽性」の可能性も大きい。
 その一方で、「偽陰性」の感染者が大手を振って歩いている。
 韓国では、あまりに検査範囲を広げたため、こんなわけのわからないことになってしまったのである。
 こんな検査に意味があるのか??
 実態を把握するには、何度も検査を繰り返す必要がある(やっているのだろうが)。

                くるくるパー

 だから日本の厚労省は、なんだかんだ言いながら、検査数を増やすのを渋っているのである。感染経路など根拠があって一定症状のある人だけ検査すれば、こんなアホなことは極力少なくなる。

 厳密には罹患率を出すなど、統計学からもっと細かい数字が算出される。このことは、医療統計で常識なのだが、素人にはなかなか理解できない(がんなどの検診では「偽陽性」の人に対し数回の精密検査で確定する)。感染者が数%程度の母集団を対象としたPCR検査では、検査数を増やすほど、実際の感染者より「偽陽性」のほうが多くなる。彼らは感染者として扱われるため、副作用のある薬を飲まされたあげく、まもなくほんとの陽性になる。
 こんなバカバかしいことはない。
 膨大な冤罪被害者を作り出すということでは、ウィグルの強制収容所に匹敵する。

 そして、このややこしい説明をうまくできないと、これからも「検査を増やせ!」の大合唱は無くならない。
 説明しないのは、いまのまま検査の数を絞ると、目先の犠牲が避けられないからでもある。このトロッコ問題を突かれたら、日本人の民度では選挙に勝てないと思っているからかもしれない。 
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