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大河ドラマ

 新商品がなかなか売れないのは、受け入れ態勢が消費者に整っていないからである

 今年のNKHの大河ドラマ「麒麟が来る」は、久しぶりの戦国ドラマである。ストーリーは無理筋であるが、まあ安心して見られる。歴史ものは、大筋の結果が分かっている。それをどう描くかを見ていたいのである。これまで歴代の大河ドラマは、時代ものと決まっており、やっと腑に落ちた気がする。

 一方、昨年の大河ドラマ「いだてん」はどうか。純粋ドラマとして観れば、むしろ「麒麟が来る」よりレベルが高いのではないか。役者の演技も申し分なかったし、適度なユーモアがありそれなり面白かった。
 それなのに、大河ドラマ最低の視聴率だったという。
 物語の展開が複雑すぎてついていけなかったのと、時代背景もこれまでの大河ドラマと大きく異なっていたからである。

                大河の武士

 すなわち「いだてん」は、見るほうの受け入れ態勢が不十分だったのである。
 和食の料亭で、フランス料理を食べるようなものである。料亭でフグの刺身と越前カニで大吟醸酒を味わうことを期待していたのに、カエルのムニエルとサメの卵、20年物のワインがお膳の上に出てきたらどうか。いくら高級フランス料理でも、あらかじめ和食の準備をしていたお腹には、入る隙間がない。
 飲食店で出す「創作料理」も、いかにも押し付けのようで、(私は)おいしいと思ったことがない。まるで闇鍋である。

 昨日のNHKスペシャル「美食」でも、その仮説を裏付ける実験を行っていた。
 「お品書き」の内容を変えて、2つのグループにまったく同じ料理を出したところ、美味しさの感じ方が全く異なったという。大した料理でなくても、いかにも香ばしいお品書きを見たグループは、ほとんどが美味しく食べていた。ネーミングが脳を刺激するからである。
 評判の飲食店や食品に、根強い人気があるのもそのためである(名物にはうまいものがないのに)。巷ではこれをブランド力という。

               最後の晩餐

 このことは、あらゆる商品・サービスに言える。
 新商品・サービスがなかなか売れないのは、やはり受け入れ態勢が消費者に整っていないからである。いくらいいものでも、突飛なものは時間がかかる。新商品は、それを買う人が「ほんとはそれが欲しかったのだ」と、頭で納得できるものでなければ、なかなか売れない。
 大企業が金に飽かして華々しい広告を打ち、その媒体であるTV局が大きな顔をしているのは、そのためである。
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