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大掃除と整理整頓

 捨てることは「善」であるという意識を「MOTTAINAI」文化の日本で定着させるのは難しい

 今日は、仕事部屋の大掃除と工具類の整理整頓をした。余計なものがたくさんあるので、まったくはかどらない。この1~2年、「終活」のつもりでずいぶん捨てたつもりなのに、またわけのわからないものが、大量に溜まってきた。
 
 ものづくりに限らず、業務効率化の基本は、整理整頓である。モノや情報、時間、方法を有効活用する。そんなことわかっているはずなのに、きちんと整理・整頓ができている人や組織はほとんどない。人に説教する私自身すら、例外ではない。

 なぜできないか。そのことについて、本ブログで書いたことがある。つまり、整理整頓ができないのは、エントロピーの法則、「秩序あるものは必ず乱れる」という自然界の法則が働いているからである。
 じつはそれだけではない。
 自然界の法則に加え、心理的な制約もある。

                説教

 整理整頓するためには、まず「整理」できなければならない。それが難しいのである。
 なぜ、整理(捨てること)ができないのか。
 人は、「損失回避バイアス」を持っているからである。つまり利得の喜びより損失の痛みの方を感じやすい。たとえば、「コイン投げで、表なら1500円貰えるが、裏なら1000円払う」場合は、ほとんどの人は参加しない。

 すなわち「整理」すればなにかを失う。なにかしら痛みを感じる。ムダが減って利益をもたらすとわかっていても、最初に「損失回避バイアス」が作用してしまう。損失の痛みは確実に発生するが、最終的に利益をもたらすかどうかはわからない。だから「整理」するには、きわめて勇気が必要である。

                ポイ捨て禁止

 では、思い切った「整理」ができるためには、どうしたらいいか。
 「損失回避バイアス」において、たとえば先のコイン投げで貰える金額が2倍以上になると参加者が増える。宝くじのように、何十倍にもなるならもっと多くの人が参加する。つまり、「整理」のリターンの大きさを、きちんと認識すればいいのである。なにかを得るためには、まずなにかを失わなければならない。難しいところではある。

 もっとも、損失回避だけではない。捨てることは「善」であるという意識を、「MOTTAINAI」文化の日本で定着させるのは難しい。今日の大掃除では、30本あまりのドライバーが出てきた。もちろん、半分もいらない。これを直ちに捨てられるか?
 「整理・整頓」は、人類永遠のせめぎ合いである。
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