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記述式問題見送り

 どんな変化にも臨機応変に対応できる能力が、いまの時代には求められている

 先日文科大臣は、大學入試共通テストで再来年から導入される予定の国語と数学の記述式問題を見送ると表明した。もともと共通テストでの記述式は、公平性が担保出来ないという声があった。力量ある採点者を確保できないことも指摘されていた。
 この少し前には、英語の民間資格・検定試験の成績を共通テスト成績にプラスする計画が延期されており、入試制度の混乱が続いている。

 もちろん制度の変更は、受験生や受験産業、予備校、高校からは評判が悪い。無理筋の入試制度でも、なんとか対応しようとしていた人たちにとって、それまでの苦労が無に帰してしまう。こんなにころころ変えるのでは、まともな準備ができない。止めるなら、もっと早く決めて欲しかったという意見が大半である。

               狭き門 胎内くぐった H27.9.05

 しかし入試制度は、受けるほうがとやかく言うことではない。
 入試のやり方は、ころころ変えたほうがいいし、変えるべきである。しかも実施までにはまだ1年以上ある。

 なぜならこれからの日本は、変化に対応できる人材を、大量に育成しなければならないからである。その洗礼を浴びるには、大学受験こそ絶好の機会である。大学入試が毎年同じ繰り返しでは、マンネリのマニュアル人間しか社会に送り出せない。
 準備万端詰め込んだ知識を吐き出すだけでなく、どんなことにも臨機応変にこなしていける能力が、いまの時代には求められている。

 つまりいま世界の情勢は、入試見直し以上に急激な変化のさなかにある。ドッグイヤーを超えラットイヤー(1年で世代交代する)と言われる時代となった。これに対応しなければ、日本は世界に埋没する。
 この程度の制度変更に恐れをなしているのでは、先が思いやられる。

 さらに学生時代の勉強は、その内容よりも、勉強する姿勢を身に着けることのほうが重要である。臨機応変に、受験の変化に対応する訓練もその一つである。
 またどんな入試制度にしようとも、問題作成や採点において、必ず既得権益者が発生する。これは、制度を固定する場合ほど大きい。

                勉学に励む

 つぎに、入試制度そのものについてはどうか。
 鉛筆を転がすだけのマークシート式より記述式のほうが、確実に受験生の能力を高めることができる。
 たかが大学入試である。採点が難しいことや公平性を確保するより、自らの思いを文書や数式で正確に記述することのほうが重要である。この能力を10代から訓練しておきたい。その意味で、記述式を見直したことは残念であった。
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