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廃液固化中断トラブル

 野ざらしになっている石油や石炭燃えカスのほうがよほど問題である

 昨日の福井新聞で、茨城の再処理施設でトラブルが発生し、放射性廃棄物をガラス固化体にする作業が、1~2年中断するという記事があった。放射性廃液は、高放射線と高熱を持つため、ガラスに吸収させ固めることで取り扱いを容易にする。ただ順調に進んだとしても、30~50年は青森の中間処理施設で冷却し、その後最終処分(どこか決まっていない)する。
 茨城の東海再処理施設は、2014年から廃止がはじまり、70年と1兆円の予算で施設解体と廃液の固化を進めている。記事によると、トラブルの内容は、ガラスを注入する機器の一部が変形し漏電が発生したためだという。

                お釜

 どのようなトラブルがあったかわからないが、こんなことで再生に1~2年かかるのは尋常ではない。現場における現物の修正、改善だけで、そんなにかかるとは思えない。おそらく期間の大半は、また「文書作成」という、しょうもないことに費やされているのではないか。
 原発の再稼働の申請書類も、何万ページもの書類審査がメインだと聞く。それがあまりにもうるさいため、関電の担当者が自殺に追い込まれたこともあった。安全のための作業が、逆に死者をつくるのでは、本末転倒である。

 すべての技術は、以下のようなプロセスで完成に近づく。すなわち、失敗と再発防止策を積み重ねるほどいいものができる。失敗をしない技術はない。だから、体力の続く限り失敗を重ねなければならない。最終的に国家がそのリスクをとればいいのである。

 失敗→再発防止策→前進→失敗→再発防止→さらに前進→失敗→繰り返し

                燃え上がる

 しかしながら、
 そもそも、高レベル放射性廃棄物処分は、どれほど重要なのか。
 先日、本ブログで放射性廃棄物ガラス固化体の再資源化について書いた。その検討がなされていないのは、あまりに量が少なすぎるからではないか、と思いはじめた。東海再処理施設で保管している廃棄物は、350㎥しかない。7m四方の空間、小さなマンション一部屋分である。エネルギー源とするには少なすぎる。それなら、処分、処分と大騒ぎすることもない。

 つまり100万kwの原発で、1年に発生する高レベル廃棄物は、ガラス固化体で10t(26本)である。一方、同規模の化石燃料発電では、膨大な温暖化ガスに加え、重金属や放射性物質を含む廃棄物が10万t発生する。もちろん、放射性廃棄物のような管理は行われていない。野ざらしになっている石油や石炭燃えカスは、なぜ問題視されないのか。そのほうが不思議である。
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