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BCP計画策定セミナー

 お役人は、法律や制度が、名前だけ代えてゾンビ復活することを当然と思っている

 先日、BCP(事業継続計画)セミナー(福井商工会議所主催)を聴いた。講師は大藤氏(東京海上日動コンサルティング㈱)。定員40名とあったが、聴講生はざっと70名。近年の災害悲惨さを見て危機意識が高まったことと、「事業継続力計画」という紛らわしい名前の計画作成を、経産省が推薦しているからではないか。この計画書を提出すれば、ものづくり補助金などの採択に加点がつく。

 「事業継続力計画」の根拠となるのは「中小企業強靭化法」である。多くの中小企業が災害に強い体質をつくるため、企業に見合った計画を作り、それを地方の各種団体が支援する。おそらく今回の講習会も、強靭化法に合わせて、県や商工会議所が、中小企業支援のために主催したものと思われる。

               まと R1.6.23

 しかし、「BCP(事業継続計画)」と「事業継続力計画」とでは、内容が微妙に大きく異なる。
 前者の主要目的は、自社の中核である「重要業務」を決定し、それを維持するための具体的方策を決定するものである。セミナーはその説明が中心であった。
 後者はそこまで詳細な計画を求めてはいない。
 なぜなら、いくら「重要業務」を維持しようとしても、被災状況によってはまったく意味をなさないことが、東北大震災の調査で分かったからである。重要業務の対象となる顧客が被災して事業不能になる。あるいは、想定していた機械・設備が壊れるかどうか、そのときになってみなければわからない。

 重要なのはどんな事態が起こっても、臨機応変に情報を収集し迅速に意思決定を行う。さらに、社内外で効率的なコミュニケーションのしくみと、良好な人間関係を確立させておく。すなわち、企業の強靭化・体質強化である。まずそれに向けて、企業がやる気を見せなければならない。

 「中小企業強靭化法」は、そのやる気のある企業に対し、自治体や地域の商工会、商工会議所等が支援を行う。いくらやる気があっても、何らかの刺激や適切なフォローがなければ長続きしない。私自身は、たとえば中小零細企業に対して、具体的な事前対策のアドバイス、災害訓練やSNS等を駆使した連絡システム構築、発電機購入などの支援をするのではないかと思っていた。

                 いざ消火 H30.6.24

 心配されていたのは、地域の支援機関が今回の改訂趣旨を理解できず、従前のBCPを蒸し返したような、煩雑なシステム構築を支援することであった。そうなったら、元の木阿弥である。お役人は、多くの支援制度が名前だけ代えてゾンビのように復活することをあたりまえと思っている。
 どうも、心配していたことが、現実に起こり始めたような気がする。
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