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台風15号被害の教え

 われわれは、災害に強い送電網と発電システムを確保しなければならない

 千葉県を中心に、台風15号の被害がようやく明らかになってきた。
 断線による大規模停電で、台風通過から1週間経っても、10万戸以上で停電が続いている。東電は、電力各社に応援要請しているが、復旧は今月一杯かかるという。断水が続いている地域もあり、日常生活に深刻な影響が出ている。

 この台風は、9月9日早朝千葉県に上陸し、午前中には太平洋側に抜けていった。台風につきものの集中豪雨や高潮被害がほとんどなく、河川の氾濫や地震による家屋倒壊、土砂崩れも起こらなかった。亡くなったのは、強風で煽られた高齢者が1~2名であった。

 そのため被害状況がはっきりしなかった。強風と言えば、30年前、日本海を通過した台風が日本海側の各県を襲った。看板がなぎ倒され、青森では収穫前のリンゴが大量に落下。ただ不思議と家屋の被害はそれほどでもなかった。停電もなかった。毎年猛烈な台風が通過する沖縄でも、暴風過ぎれば、なにごともなかったように動き出す。しかも昨年大阪を襲った台風21号(915hpa最大風速55M)に比べ、やや弱い台風(960hpa最大風速48M)であった。

               風神 R1.9.07

 しかし今回、まったく被害様相が異なることが明らかになってきた。送電網の破壊による大規模停電である。1~2日で復旧するとみられていた停電が、数日経っても回復しない。ようやく被害状況が知られるようになったと思ったら、大きな送電鉄塔が倒壊、また電信柱が2000本も倒れている。倒木や吹き飛んだ屋根も多く、それが電線と絡まってにっちもさっちも行かない。
 停電なので、連絡もままならない。自治体でさえ状況がわからないのだから、電力会社や報道機関、まして政府が被害の深刻さを把握できるわけがない(後付けで批判するのは見苦しい)。

 すなわち今回は、BCP(事業継続計画)でもっとも重要な、被害情報の把握がまったくできなかったのである。直接の人的被害がなかったから安心したのであろう。自治体をはじめ関係機関は、強風被害を甘く見ていた。災害と言えば地震と水害だと思っていた我々も、考えを改める必要がある。


 とにかく今回の災害で、電気の大切さを身に染みたはずである。昨年の福井豪雪で流通がストップしたときは、停電にならなかったのでパニックを防ぐことができた。電気は現代人の命そのものである。「電気より命」などという妄言者は、恥を知った方がいい。
 われわれは、災害に強い送電網と発電設備を確保しなければならない。

                才女

 ではどうするか。
 送電網を強化するには、日本中の電線を地中に埋める。そのうえ小型発電所を分散させる。時間はかかるが、防災(核)シェルターの建設と合わせ地道にすすめていくしかない。
 発電設備では、火力発電やソーラー発電を減らす。この2つは災害に弱い。たとえば富士山噴火などで大量の火山灰が噴出したら、まったくお手上げになる。火力発電は周波数変動にも弱いし、今の中東危機のごとく海外資源がストップしたら干乾しになる。

 したがって、これから必要になるのは小型の原発である。これを各市町に配置すれば、災害に強いだけでなく、持続的に安定したエネルギー源を確保することができる。宇宙船地球号の住人は、圧倒的にエネルギー密度の高い、核エネルギーを活かさないわけにはいかないのである。
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