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手塚雄二展

 どの分野でも、根気さえあればそれなりのことはできる

 先日、県立美術館の手塚雄二展を鑑賞した。手塚氏は1953年生まれで東京芸大の教授である。日本美術院の同人・理事という、まだ現役の画家である。私より若干若い。
 美術館には、彼の代表作が70点、その他にスケッチ画が展示してあった。これらをすべて鑑賞することができた。

 もともと絵画を見るのはあまり好きでない。美術品を見るのは時間のムダだと思っていた。これまで世間の評判に騙され、多くの展示場に足を運んだが、いちども感動したことがない。むしろ見るのが苦痛であった。連れがいなければ入らないので、いつも時間の過ぎるのだけを願っていた。

               手塚画伯作品 R1.9.07

 手塚氏の作品も、これまでと変わらない。むしろ大きさで、ピカソやゴッホといった、巨匠の作品に引けをとらないだけ、よかったのではないか。
 手塚作品の多くは、構図として主役なるものを中心において、黄金比率を考慮していないように見える。それだけ、われわれのような素人受けする。また細かくみると、非常に手が込んでいる。木の幹の模様にいたるまで、スケッチでさえ、微細なところの描写をびっしりと入れている。この根気には感心する。どんな分野でも、根気さえあればそれなりのことはできると思った。これが収穫である。気の短い私にはできない。

 残念ながら多くの展示会と同じように、作品の横に掲示してある説明文がわかりにくい。わざと難しい言葉で、ぎっしりと書かれている。もっと読みやすく面白く解説文を書ければ、作品の価値は一気に膨らむ。(素人にとって)わけのわからない絵に、独自の物語を乗せて活力を与えるのである。これこそ学芸員の根気の問題であろう。
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