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油の流出

 前向き提案をせず批判ばかりする人こそ、この国にはいないほうがいい

 大雨による冠水によって、佐賀県の自動車部品工場から大量の油が流出し、周辺に甚大な影響を及ぼしている。油は鉄製品を焼き入れするための「クエンチオイル」で、およそ50,000㍑が流出したという。周辺の住宅では、部屋の床や壁面、家具、家電、車などあらゆるものに油がしみ、さらに近隣で稲作など栽培中の農地も、壊滅的な打撃を受けている。

 油流出と言えば、25年前福井の三国沖にロシアタンカーが座礁したときは、6,000,000㍑の重油が流出した。多くが越前海岸に流れ着き、延べ30万人ものボランティアを含め、人海戦術で5名の過労死も出た。数か月後、一通り回収が終わっても、海岸は真っ黒であった。
 だが自然の修復能力はものすごく、数年のうちには、ほぼきれいに回復していった。

 また昨年の2月、東シナ海で11万㌧の原油を積んだタンカーが、衝突・沈没した。汚染物質が大隅諸島付近に到着し、そこから黒潮に合流し、日本中の海岸が汚染される恐れがあった。この漂着物は、沖縄県の島々で確認されたが、想定したほど被害は発生しなかったようである。流出油分の揮発性が高かったことや、漂着の当初から島の住民や自治体など、自主的な除去作業が大規模に行われたからであろう。

              ダイビング禁止

 今回の佐賀油流出場所は、人里の真ん中である。量は少なくても、影響は海岸とは比較にならない。30年前にも同じ工場で流出事故があったということで、流出元はかなりのバッシングに遭っている。
 もとより流出元は、大きな責任を感じているはずだ。
 沈没したロシアタンカー船長は、救助を拒んで、自ら死を選んでしまった。東シナ海の事故では、船に乗っていた人は事故死してしまった。

 今回の佐賀工場流出事故も、メーカーを叩いて(補償金は吊り上がったとして)根本問題が解決するわけではない。これからも必ず油流出事故は起こる。東北大震災時にも、(原発事故に隠れた)相当量の油が流出した。予想される南海トラフ地震では、さらに膨大な油が散乱する。

 これらは、とても人の手におえるものではない。
 自然の修復力が待てないのなら、日本中が知恵を出し合うべきである。前向きな提案をしないで、やたらと批判ばかりする人こそ、この国にはいないほうがいい。
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