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同一労働同一賃金

 成果主義が壊れるとソ連崩壊の2の舞になる。なにごともほどほどにしたい

 同一労働同一賃金は、ざっくりと「同じ仕事をしている人には、同じだけ賃金を払う」ということである。おもに、正規と非正規の間の差別をなくす目的で推進される。先駆けてEUは、1997年のパートタイム労働指令で「同一労働同一賃金」を定めた。欧州各国でのパートは、正社員の8割から9割の水準である。日本では、非正規の賃金は正規の6割に満たない。日本政府は、欧州並みの8割に近づけたいという。

 欧米では「この仕事、このポスト」と職務・職種を明確にして採用する。日本でも、医者や看護婦、教員、介護士など、国家資格と仕事内容が結びついている分野は、ほぼ同一労働同一賃金である。つまり、いくら腕利きのベテラン医者でも、診療報酬は、新米のヤブ医者と同じである。経営コンサルタントも、公的業務では、出来栄えに関係なく同じ報酬である。

                ぶら下がり

 しかし多くの日本の職場では、採用時にどこに配属されるか、どんな仕事をするかはわからない。多能工が進めば進むほど、明確に職務や職種を分けることは困難である。
 そして同じ仕事についていても、そこには歴然とした差がある。
 たとえば、五木ひろしが「横浜たそがれ」を1曲歌えば、100万円もらえる。新米歌手なら1000円程度である。私は200円払わないと歌わせてもらえない。歌唱力にそれほど違いがないのに、不公平である。それなのに、労働基準監督署に訴える人はいない。

 ここまで極端でなくても、サービス業に従事している人は、決して「労働=賃金」では無い。同じ時間で、同じ内容のサービスを施してもまったく違う。ナイトクラブのNO1ホステスとお茶ひきが、「同一労働・同一賃金」なんてことはありえない。顧客にどれだけ満足して貰えたかが重要で、それが次回の指名に繋がり、そのまま所得に反映する。
 わかりやすいのは、販売担当者である。マニュアルに沿ったセールス活動を行っても、実際に売れる金額は何倍も違う。生産従事者でさえ、数倍ぐらいの違いはいくらでもある。これが同じ賃金だったら、みなやる気をなくし、会社が潰れる。

 もちろん、「同一労働同一賃金」が成果主義を否定しているわけではない。だが、成果を示すのが難しい職種はいくらでもある。あまりに従業員の平等が行き過ぎると、ソ連崩壊の2の舞になる。日本はいつも極端に振れるから怖い。なにごともほどほどである。
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