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韓国の知性

 日本人が忌み嫌う韓国も、原子力政策に関しては冷静で合理的な判断をしている

 韓国で中断されていた新古里原発5、6号機の建設再開が、市民参与型調査の結果、賛成多数で可決されたという。少し古いが、2017年10月のことである(「世界1月号」高野聡氏の投稿による)。

 市民参与型調査というのは、対象者に充分な情報を与えたうえで意見集約を行う。韓国の場合、サンプリングされた数百名の対象者が、事前学習を行ったうえで宿泊を含む討論会や学習会を何度も行い、その都度調査を行う。ふつうの世論調査では、その案件に対し知識レベルの低い人が多いため、世間の偏った情報に影響されてしまうからである。

 この韓国の市民参与型調査では、最初に行った一次調査では36.6%だった建設賛成者が、最終の4次調査では、59.9%にまで増え、建設再開が決まったという。あれほど日本人が忌み嫌っている韓国も、原子力政策に関しては冷静かつ合理的な判断をしている。
 韓国は深刻な大気汚染もある。なにしろWHOの報告では、大気汚染のため亡くなる人は世界で700万人にもなる。韓国だけでも数十万人はいる。

              極楽浄土と、遠くに槍・穂高 H30.9.23

 一方、日本ではどうか。
 日本原子力文化財団の調査によると、17年10月の調査において、「今後原子力発電を増やしていくべき」という人は、たった1%しかいない。逆に「廃止すべき」という人は65%もおり、韓国人とは大きな認識の差がある。日本では原発再稼働どころか、原発新設など夢のまた夢である。

 日本人が原発を嫌うのは、そもそも人々が原子力や放射線について、誤ったイメージを持っているからである。つまり日本では、やみくもに「原子力は危険だ」と言う人が70%、「不安だ」と思う人が60%もいる。「必要だ」と言う人は、20%にも満たない。放射線に対するイメージもほぼ同じ割合である。
 日本だけで年間数万人は亡くなっている化石燃料発電の大気汚染より、原発のほうが怖いらしい。こんな低レベルな日本国民の世論調査をもとに、原子力政策ができるわけがない。

              タヌキの勢揃い

 じつは「世界1月号」で、韓国の市民参与型調査で原発建設再開を論じていた高野聡氏も、「反原発派」である。高野氏は韓国の市民参与型調査のとき、資料やTV番組などに、賛成派から根拠に乏しい偏った情報が提供されたと主張している。韓国メディアも建設賛成側に立つ報道が多かったという。

 日本とはまるで反対である。もともと日本では原発推進に係る報道はほんの一部で、圧倒的多数が反原発に立った歪曲情報である。本屋や図書館の書棚は、反原発本で溢れている。両論併記を行っているメディアさえ少ない。そのため日本は、バイアスに罹った放射脳患者で一杯である。この病気を治すのは難しい。
 したがっていまの日本で、韓国のような原発政策の市民参与型調査を行っても、短期間で最善策をとることはできない。


 しかし、憲法改正(破棄)、核武装を含め、事態は急を要する。日本沈没を免れるためには、一気にルールを変えなければならない。モタモタしている暇はないのである。
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