FC2ブログ
RSS

限界の現代史

 日本は、大きな対立や他の迷惑にならない限り自分たちのやり方を進めるべき
 
 クジラ問題では、オーストラリアを中心に欧米諸国は執拗に日本を責め続ける。日本人理論的に話そうとしても、まったく応じようとしない。これで日本がIWCを脱退せざるを得なくなった。
 ここまで欧米各国が頑なのはなぜか。いくら理屈で考えても、欧米人の考え方が理解するのは難しい。

 それでも最近、現代イスラム研究者内藤正典氏の「限界の現代史」を読んで、すこし納得できた。この本で内藤氏は、「自らの価値観を疑わない西欧社会の詭弁」という項目の中で、以下のようなことを述べている。

 たとえばオランダの女性問題シンポジウムでは、イスラム教徒は女性の習慣(被り物、強制結婚、割礼など)に激しい批判を受ける。その一方、オランダの「飾り窓」批判に対しては「個人の自由だから」と平然としている。イスラム教徒が厭がる握手やハグを強制し、拒んだものは排除してもかまわないと思っている。
 フランスが公共の場でイスラム女性のスカーフ禁止令を出したのも同じである。さらに、シリア難民を拒んでいるイギリスやフランスは、かれら自身が20世紀初頭、その原因をつくったことには一切口をつぐんでいる。
 このようなことは、欧米社会では日常茶飯事である。自由、人権や民主主義という価値観は、イスラムなど他の文明に適用しないことに、まるで気がつかない。

                2武士

 すなわち内藤正典氏の言葉を借りれば、
 「西欧文明は、自らの文明を正当化することで、他の文明に対してアンフェアな状況を強いてきた。いま世界が直面している多くの問題は、異なる文明を征服しようとしてきた西洋文明の傲慢な態度と、それに対するリベンジが生み出した負の連鎖」なのである。

 西欧文明の傲慢さは、いま中東をはじめ世界で起こっている、抜き差しならない出来事の大きな要因である。IWCの理念崩壊などは、その一つの現象に過ぎない。西欧が力を失った今、中東で頻発する虐殺や弾圧、それから逃れる大量の難民、欧米で繰り返されるテロなどの問題に対し、国際社会は何もできなくなった。


 そして日本の隣韓国も、この欧米各国の傲慢さをみごとに倣っている。レーダー照射事件をはじめ、日本相手に起こしている数々のいちゃもんを屁理屈とともに出す度胸は、たいしたものである。うそをつき続ければ、広い世界の誰か騙すことができると考えている。 こんな国に関わったら、とんでもないことになる。




 じつは「限界の現代史」のなかで内藤氏は、返す刀でつぎのように日本も断罪している。
①日本は、英語をはじめとした語学に疎いため、世界の人々の考えを理解できない。日本のグローバル教育は、世界の文明を理解することができず、台頭する中国などの帝国割拠についていけない。
②日本は、難民支援のための資金は出しても、ほとんど難民を受け入れないのは怪しからん。外国人の労働力を使い捨てるような、外国人研修制度はおかしい。 
③日本は、西欧が移民でおかしくなったのを承知しながら、少子高齢化の社会で、移民を受け入れざるを得ない。それに抵抗する日本人は、「血統主義」にこだわるから世界から孤立する。
④憲法9条を持ちながらPKO派遣するのは、世界の人々には理解できない。

                 微妙なバランス

 しかし、そういう内藤氏自身の考えもまた、欧米的価値観で日本政府を非難している。日本の独自性を認めようとしていない。批判はあるが、日本は日本である。大きな対立を起こし、他の迷惑にならない限り、自分たちのやり方を進めて何が悪いのか。世間体にこだわった「出羽の守」が牛耳る社会は終わりにしたい。
 そういえば、内藤氏の本のどこにも、日本がどうすればいいのかが示されていない。

 結局、ものはほどほどなのである。なにごとも原理主義はいけない。日本のできることは、せいぜい核武装である。
スポンサーサイト



トラックバック
トラックバック送信先 :