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北方領土問題

 大量出血の覚悟なしに「4島返せ」と叫んでいるだけでは解決できるわけがない

 先日、日ソ首脳会談が行われ、北方領土問題の話し合いも行われた。
 日本が、北方4島を含む千島列島と関わった歴史は長い。大戦後の4島に限って言えば、ソ連は日本が降伏を表明したあと、日ソ中立条約を一方的に破り、北方4島を侵略した。そこには、ソ連参戦を条件に千島列島をソ連領にするという、米英ソの密約(ヤルタ協定)があったとされる。

 火事場泥棒に違いないのだが、どんなものにも理屈はついてくる。レーダー照射のように、明らかな事実でも屁理屈をこね、いつの間にか相手を煙に巻くのが、日本の周辺国である。
 韓国と異なり、ロシアはもっと屁理屈がうまい。
 すなわち、終戦は8月15日でなく9月1日の講和条約締結日である。だから島は「正式に」戦い取った。ヤルタ協定は、敗戦後に日本を占領する米英首脳との約束であるから有効である。米国の日本占領と交換条件で、ソ連は対日参戦して南千島4島を実効支配した。したがってロシア側は、「第二次世界大戦で北方領土は合法的に自国領になったと」主張している。
 いくら屁理屈でも、(ファスト&スローで書いたように)人がいったん思い込んだら、それを覆すのは容易ではない。自分に都合のいい理論はいくらでもある。だから、理屈と理屈のぶつかり合いでは、力の強い方が強い。

 したがってその後70年間、この問題でロシア(ソ連)との協議が続き、いまだに埒が明かない。すでに4島では、数万人のロシア人が居住する実効支配が続いており、時間が経つほど既成事実が積み重なってくる。こうなったらロシアは、梃子でも離さない。

 4島を追い出された島民たちは、無念である。
 日本は、武力という力の後ろ盾を持たない。できることは限られている。いくらこわもて交渉を行っても、見返りなしに返すはずがない。

              96式装甲車 H30.10.21
 ではどうするか。
 まず武力で盗られたものは、武力で取り返すしかない。
 その場合、通常武装ではなんとか戦えても、なんと言ってもロシアは米国以上の核兵器を持っている。本気になれば、日本など100回全滅させられる。
 したがって日本も、それに対抗できる核武装すべきである。その意思もないのに、中途半端に領土を取り返したら、沖縄の二の舞になる。
 
 つぎに、武力の背景なしに、交渉でなんとかしようと思ったら、一か八か大きなハッタリをかます。4島どころか千島列島すべて、さらにカムチャッカ半島や樺太まで返還を要求する(日本領土だという根拠はある)。それに加え、日本の資本注入と土地購入を条件に、シベリア全土の共同開発を提案する。とりあえず1000兆円でシベリアの半分を購入する。将来は、モスクワ周辺にまで触手を伸ばす。
 チマチマと、歯舞・色丹で揉めているのが、アホらしいと思わせるのである。

 これができなければ、いままでのように竹やりで立ち向かっていくしかない。
 ただ竹やりでも希望はある。日本は、世界一の高齢社会である。ご存じ、「じじいの決死隊」の出番である。特攻で犠牲になることを厭わない65歳以上の老人は、すでに3000万人を超えた。この膨大な決死隊(のシベリア派兵)をバックに交渉を進めれば、あきれて4島くらい返還してくれるかもしれない。

 
 すなわち、大量出血の覚悟なしに、都会のぬくぬくとした所で「4島返せ」と文句をつけているだけでは、この問題を解決できるわけがない。権利を主張するには、相応の義務と覚悟が必要なのである。


 もっとも、いまの日本とロシアの話し合いは、「中国封じ込め」戦略の一環であると見るのが妥当である。4島は大事であるが、それよりも中国脅威の方がはるかに大きいからである。
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