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イノベーションは絶対か

 100倍のリターンを得るには、大勢の生き血を吸い上げる必要がある

 たとえば、ある事業企画があったとしよう。
①成功すれば100倍のリターンが得られるが、成功の確率が10%しかない案件
②成功しても2倍のリターンしか得られないが、成功の確立は90%以上の案件

 単純に考えれば、①は差し引き10倍のリターンになる。それに対し②は、1.8倍のリターンしか得られない。だが日本の企業では、なかなか①は採用されない。①と②のどちらかを選択する経営会議があれば、間違いなく②が推奨される。
 これが、中国やアメリカの先進的な企業なら、間違いなく①が選ばれる。だから日本企業はイノベーションができないとされてきた。現代では、失敗を恐れずチャレンジするイノベーション企業や起業家が推奨されている。

                正面マグロ

 しかしこれは、なにも日本人が計算に疎いからではない。①において、成功の確率10%が正しいかどうか、100倍のリターンが得られるかの証明が、誰にもできないからである。ほんとは10%でなく1%かも知れないし、0.1%の可能性もある。100倍のリタ-ンも、たいてい大風呂敷であろう。
 律儀な日本人は、いい加減な話に乗って責任をとりたくないのである。
 それに対して②のように、ほぼ成功するなら、なにも2倍のリターンは必要ない。それに、責任問題が発生する可能性は低い。


 さらにわずかなチャンスで大儲けできるということは、ほんの一部の大金もちと、その他大勢の貧乏人が発生する。これは我々の思いとは合わないし、一部の運のいい人が恨まれる。成功した人にとっても、まいにち藁人形で祟られるのは、気持ちのいいものではない。
 宝くじの場合一等なら、1000万分の1の確率で、だれか確実に当たる。それに10億円に当選しても、誰にもわからない。宝くじの当選者を公表するなら、購入者はもっと減るだろう。
 ゴーン氏が法に背いてまで、自らの所得を少なく見せようとした意味も分かる。


 したがって、①のように大きなリスクで莫大なリターンをとっても、世の中が幸せになることはない。100倍のリターンを得るには、運の悪い大勢の人をつくらねばならないからである。
 中国とアメリカを抹殺し、一攫千金より、持続可能な生き方のできる世界に戻りたいと思う。
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