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感情支配の世界

 反基地、反捕鯨、反日、反原発を解決するには、サル山のボスになるしかない

 世界の流れは、ほぼ感情と勘定に支配されている。
 たとえばいま、ローラとかいう若者に人気の美人タレントが、環境保全を考えて、沖縄辺野古埋め立て反対の署名をインスタグラムで呼びかけ、話題になっている。1か月で10万筆の署名が集まれば、アメリカ政府が何らかの返答をするらしい。奉られた人気タレントだけに影響力は大きく、それぐらい簡単に集まる。

 しかしこの基地については、「現実をみて最悪を避けること」で賛成している人が殆どである。反対する人は、理想と原理主義だけで、具体策はもっていない。中国に支配されたら、環境破壊は100倍になる。ローラさんに同調する人たちは、それも考えていない。
 この場合コトを進めるには、米軍との同盟関係、中国リスク、北朝鮮リスク、東アジアから東南アジアの安全保障、憲法9条に縛られた日本の国防など、現実をみながらやるしかない。市民感情に流され何もしなかったら、それこそ無責任政府である。


 つぎに、反捕鯨の理不尽さに嫌気がさし、日本政府はIWC(国際捕鯨委員会)の脱退方針を決めた。反捕鯨の尖鋭であるシーシェパードの、世間に対する訴えは、100%イメージである。日本におけるイルカ漁を、残酷に見せかけた映画「ザ・コープ」を全世界に配信し、なにも知らない人々の哀心を増幅した。欧米の人気俳優たちが、それを拡散している。間違いなくその背景には、人種差別がある。

 現実はどうか。南太平洋では、ミンククジラが増えている。海の生態系の頂点であるクジラが増えすぎると、エサとなる魚が食い尽くされ、クジラにとっても食糧難がはじまっている。最近オーストラリアに、大量のミンククジラが打ち上げられたことがあった。
 感情に支配されると、人はみなヒステリー状態になる。

              クジラ1

 また「徴用工」について、日本では共産党だけが、「個人の請求権は無くならない。人道的に対応すべきだ」といっている。まさに、必要情報を遮断した子供の論理である。だれでも、そこに至る背景をみれば、韓国の言う「徴用工訴訟」がいかに理不尽かわかる。ところが韓国民や日本共産党は、「徴用工」のことを、「無理やり徴用されたかわいそうな人たち」としか考えられない。何も知らない世界の人は、それに騙される。


 さらに反原発も、まさに感情の塊である。先進国民どころか世界中が、拒否反応を示している。日本が自信をもって提供しようとしていた、トルコ、ベトナム、そしてイギリスでの建設計画がとん挫しようとしている。
 これはまさに、世界中の人々がバイアスに罹って感情に踊らされてしまっているからである。そのため、原発建設には必要以上のリスクを見積もることになって、目の玉の飛び出るようなバカ高い費用がかかることになってしまった。

 これに関し、福島県郡山から自主避難してうつ病になったひとの個人賠償が認められた。これも、韓国の「徴用工」判決と根は同じである。弁護士が増えたおかげで、世の中はすべて「弱者」になってしまった。


 もちろんかって、ほとんどの日本国民がマスコミに煽られ、勝ち目のない大東亜戦争に突き進んでいったことを忘れてはならない。あのときその気になれば、日本でも(規模は小さいが)核武装できたのである。開戦はそれまで待つべきであった。悲惨な戦闘を避けられたかもしれないし、少なくとも原爆を落とされることはなかった。もちろん、あと知恵である。

              檻のなか H25.11.25

 これらはすべて、必要事項を加味しないで感情だけで物事を決めようとしている。扇動する人は、いわば「重要事項説明義務違反」、すなわち詐欺行為である。煽動される方も人間なのだから、感情を表に出すまえに、事実を踏まえた理論的な背景は学習すべきである。

 もっとも反対している人すべてが、重要事項を理解していないわけではない。
 そのような人たちは、とっくに理解したうえで知らないふりをしている。典型的なのが日本共産党である。彼らはとにかく、日本をめちゃくちゃにしたいのである。それ以外考えられない。それに、専門家ほどいい加減なものはないことも確かである。

 そして残念ながら、このような生産性のない理不尽な出来事はこれからも起こる。なぜなら、橘玲氏が「NEWSポストセブン」記事で言っていたように、「世の中には『簡単なこと』ができない人たちで溢れている」からである。つまりOECDの「国際成人力調査」において、きわめて簡単な問いにすら答えることのできない人が、世の中に80~90%もいるということが判明したのである。
 こうなると、サルと論争するようなものである。サルに勝つには、強力なボスになるしかない。
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