FC2ブログ
RSS

昆虫のジジイの決死隊

 繁殖活動を終えた「じじい」と「ばばあ」が決死隊となるのは自然の成り行きである

 人間の戦争で、兵士として駆り出されるのは20才前後の若い男子である。最前線に出るのは、せいぜい30歳くらいまで。特攻隊は10代後半の若者が駆り出された。30~40歳くらいになると安定した家庭をもち、命がけで闘わなくなってしまうからである。

 ところが人間以外の生物では、先頭の最前線に立つのは、年取って繁殖能力の無くなった「じじい」か「ばばあ」である。このことを、対談本「昆虫はもっとすごい」(光文社)の中で、生物学者の丸山宗利氏、養老孟司氏、中瀬悠太氏が、口々に述べていた。

              じじいの決死隊 H30.7.28

 たとえば昆虫の中で、アリとハチは、社会的な集団を形成する。その中の働きアリや働きバチの重要な仕事は、他の集団や天敵との戦いである。ときに自然の猛威によって、巣が破壊されることもある。その場合、必ず最前線で危険な目に合う個体が必要になる。犠牲なしには、集団を救うことなどできない。

 そんなとき、率先して危険に飛び込むのは、老アリや老バチである。同じ働きアリや働きバチの中にも、命のランクがある。アリやハチの集団は、役割を持って子孫を社会全体で育てている。

 自然の法則は、人間も変わらない。人間もアリやハチと同じ集団で生活している。
 繁殖活動を終えた人間の「じじい」か「ばばあ」が、決死隊となるのは、自然の成り行きである。さんざんエネルギーを浪費し寿命が延びても、ただ漠然と生きているだけでは宇宙の摂理に背く。日本ではすでに、100才以上が7万人を超えた。
 大きな問題は、寿命が際限なく伸びていることと、100歳を超えてこの世への未練と色気が無くならないことである。
スポンサーサイト



トラックバック
トラックバック送信先 :