FC2ブログ
RSS

退職代行サービス

 問題のある「退職代行」を水平展開して、「お断りサービス」にしたらどうか

 先日NHKクローズアップ現代で、「退職代行サービス」の紹介を行っていた。会社を辞めたいのに辞めることができない社員たちに代わって、退職の意向を会社側に伝えるサービスである。
 具体的に、ある代行サービスのHPをみると、①代金1回3万円(1~10万円のところもある)、②自分で退職する旨を伝える必要なし、③郵送なので顔を見せずに退職できる、④親にばれない、⑤苦痛から解放される、⑥退職できなかったときは返金、⑦転職サポートあり、とあった。弁護士費用(15万円~?)に比べると半額以下である。

 たしかに人手不足のおり、退職したい社員は、面と向かって会社を辞めるとは言いにくい。たいてい退職を言い出しても、引き留められてズルズルいってしまう。逆に退職を喜ばれたら、よほど出来が悪いということになる。そんな厭な思いはしたくない。

 私自身も7~8社を転職してきたので、会社を辞めるときの煩わしさは、何度も経験がある。それに企業でなくても、いろんな組織やグループをやめるとき「代わりの人を紹介してくれ」といわれると、つい相手の立場を考えてしまう。どのような組織でも、お金で組織を辞めることができるならぜひ利用したい。

              円満仏

 しかし弁護士によると、このサービスは「非弁行為」に抵触する可能性があるという。したがって代行事業者が、退職する会社側との交渉はできない。告知するだけである。円満退社はできにくいし、雇用保険などの継続手続きにも支障をきたす。そもそも
文書による通知だけなら、お金を払ってまで「退職代行サービス」を利用することはないような気がする。
 もっとも弁護士にとっては、この「非弁行為」に関する弁護活動及び、弁護士による「高度な退職代行サービス」と、2重に美味しい市場ができたともいえる。「退職代行サービス」業者が、新しいニーズを掘り起こしてくれたのである。

 一方会社側にとっては、本人抜きで退職されるのであるから、被害は甚大である。なにが問題かわからないまま辞められたら、再発防止どころではない。いきなり辞められると代わりを手配できないから、職場は混乱し、社員に負担がかかる。また新たな代行サービス業者からの「通告」を受ける羽目になる。

 したがって現行の「退職代行サービス」は、利用者によって不満足なときもあるし、会社側にはデメリットしかない。サービス内容を深掘りすれば、「非弁行為」となって弁護士の既得権益に抵触する。いまのままでは行き詰る。


 ではどうしたらいいか。
 サービス内容を深掘りするのでなく、水平展開するのである。退職に限らず、われわれは断るのが苦手である。「断る力」というノウハウ本が発行されるくらいだ。借金の依頼、結婚やデートの申し込み、地域団体・ボランティア活動の勧誘や脱退など、日々断りたい事項がつぎつぎ出てくる。電話での勧誘や保険のセールスもある。1件500円、或いは月極め1000円くらいなら、代わりに断ってもらいたい案件は山ほどある。

 そこから「退職代行サービス」にかわり、「お断りサービス」が出てくるかもしれない。ただこれもあまり高額を貪ると、弁護士の餌食になるのでご注意。むかしはヤクザがやっていた仕事である。弁護士センセイの仕事としても、「被害者ビジネス」より社会貢献できるはずだ。
スポンサーサイト



トラックバック
トラックバック送信先 :