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エネルギーのジャストイン・タイム

 ジャストインタイムをとことん突き詰めれば原始力発電になる

 トヨタ方式のものづくり大原則のひとつが、「ジャストイン・タイム」である。必要なときだけ、必要なモノ(サービス)が、必要なところに存在する。この原則を追求することで、ものづくりにおけるムダを徹底的に減らそうとしている。

 このことは、エネルギーにおいても例外ではない。
 電力会社は、エリア内の需要を綿密に計算し、過不足の無いようこまめに電力を供給している。まさに電力ユーザーにとって、現在の電力会社は、ジャストインタイムの最優良供給者である。しかもサービス業の特性(無形性、同時性、変動性、消滅性)のうち、弱点である「変動制」(いつも同じサービスとは限らない)を徹底的に無くそうとしている。

            未来へのトンネル H29.12.19

 しかしすべてのエネルギー源は、ジャストイン・タイムではなく、膨大なムダを内蔵している。原油や天然ガスの巨大備蓄など、電力会社の負担で調整しているだけである。
 とくに再生エネルギーのムダは大きい。エネルギー源そのものを備蓄できないからだ。
 太陽光パネルや風力発電のような自然エネルギーの最大の弱点は、必要なときに供給できないことである。それこそお天気任せ風任せで、需要と供給のタイミングが合わない。
 それをカバーするための蓄電技術を世界中が必死で開発している。だが「電気」という製品で貯めることは避けられず、必ずつくりすぎが発生する。

 すなわちエネルギーを溜めることは、すべてのエネルギー源の課題である。もともとこれは本質的なリスクを抱える。石油備蓄施設では火災が起こるし、タンカーの沈没もあり得る(いちばんリスクの小さいのが原発である)。

 では、つくりすぎや停滞のムダを減らし、日本のエネルギーの効率化をはかるにはどうしたらいいか。
 究極的には、電力を使用する設備に合わせ、その場で電気エネルギーを供給する。そのための、燃料補給も必要分だけしか行わない。ジャストインタイムを上流まで遡ることで、日本企業の競争力がいっそう高まる。
 その具体策のひとつが、次回述べる「原始力発電」である。原子力ではない。
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