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中国社会の急変化 技術士交流会研修より②

 常時インフラを整備していけば、景気が悪くなることはないし人々も金持ちになる

 中国を頻繁に訪問している加藤哲夫氏(名古屋産業大学名誉教授)の報告である。
 中国では、AIやIOTだけでなく、インフラ全体が大きく進展している。以前から、高層ビルなどの建築物は、日本の大都会をはるかに超えている。2020年には、新幹線の総延長は日本の10倍を超える。エネルギーでは、第3世代原発どころか高速増殖炉も実用化されている。
 今度は中身である。

 基本となる都市計画法が充実しつつある。その法律に基づいて、急速に整備が進んできた。何しろ地域間の競争が激しい。罰則も厳しい。だから緑化や公園などの環境整備も半端ではない。廃棄物や水質汚濁など、環境悪化でまともに住めないと思われていた都市が、いまやおおかた緑で覆われている。つい最近まで最悪の大気汚染だった北京の空が、あっという間に清浄化された(どこかにしわ寄せはあるはずだが)。

               卍

 中国はとにかく早い。日本の10倍である。決めるのも早いし、一旦決めたらあっという間にことが進む。いま農村部にある限界集落を無くそうとしている。おそらく大規模農業化が一気に進む。地すべり災害が起こりそうなところには、強制的に移動命令が出るので、自然災害による人命損傷も少ない。日本ではできないし、できたとしてもとんでもなく時間がかかる。中国からみたら、沖縄基地で揉めているのが信じられないであろう。

 その代わり、個人の都合などお構いなしである。国が決めたら立ち退きは免れない。
 日本のように、ゴネまくって手当金を吊り上げようとする輩は少ない。もし中国で、沖縄基地のような反対運動があれば、ただちに「ミニ天安門事件」である。海外記者はシャットアウトされるから、虐殺は闇から闇に葬られる。天候も社会も丁度いいのは難しいのである。
 さてこの勢いで、中国はどこまで膨張するのだろうか。

            不思議なバランス H28.8.19

 この講習の最後に、面白い質問が出た。「いま中国はどんどんインフラ拡大に走っているが、まもなく日本と同じように、高齢化・人口減少社会が来る。そのとき拡張したインフラはどうなるのか」
 たしかに中国は、日本の10年遅れで高齢化、人口減少時代がはじまる。

 講師の答えは、「中国ではこうと決めたら撤退も早い。日本のようにぐずぐずと迷わない」とおっしゃる。たぶん、「選択と集中」を徹底的に行い、みごとな都市と農村をつくるはずである。常にインフラ整備するのだから、景気が悪くなることはないし、人々も金持ちになる。日本が財政を出し渋っているのと反対である。


 さらに、中国人の平均寿命は75才で、日本人の平均寿命84才より9才も若い(ちなみに健康寿命は中国68才で、日本は75才である)。すなわちその分だけ中国は、日本より高齢化問題は小さい。さらに国策として、もっと高齢寿命を短くする手立てを講じてたとしても、不思議ではない。
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