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高齢者の山岳遭難

 高齢になると、死にたくはないが世の中に未練のない人は大勢いる

 年寄の山岳遭難が増えている。
 6月に警視庁が発表した、平成29年度の山岳遭難データによると
 ○ 発生件数 2,583件 (前年対比+ 88件)
 ○ 遭難者  3,111人 (前年対比+182人)
  うち死者・行方不明者  354人 (前年対比+35人)

 発生件数、遭難者数は、統計の残る昭和36年以降最も高い。死者数は、今回の西日本豪雨の倍近くにもなる。遭難者のうち40歳以上が2,419人と77.8%、このうち、60歳以上が1,588人と51.0%を占めている。
 また、死者・行方不明者では、40歳以上が315人と89.0%、このうち60歳以上が229人と64.7%を占めている。

           お札バリアー

 日本総人口のうち60才以上が占める割合は33%。80才以上が8%で、「高齢者」で登山する人が集中していると思われる60~80才の人口は、25%である。また、60~70才の人が登山する割合は、他の年代より2~3%高い。したがって、60歳以上高齢者の登山者は、全体の30%程度と思われる。
 つまり、30%の60才以上の人が遭難者の51%、死者・行方不明者の65%を占めている。明らかに多い。

 高齢者に遭難が多い理由は、ほぼ想像がつく。体力と運動神経が衰え、山道で転倒しやすくなっているからである。登山歴のある人は、自分の力を過信する。また高齢になると、死ぬことへの拒絶感が落ちる。少し危険な目に遭うだけで、もうどうでもよくなる。
 
 私もここ数年来、山で疲労困憊したときには、まるで天国へ行ったようであった。死にたくはないが、思い残すことがない人は大勢いる。
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