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エネルギー基本計画と原発再稼働

 「水鳥の羽音」に怯え核開発を躊躇する日本は、富士川で滅びた平家の二の舞いを演じている

 政府は、2030年度までの「エネルギー基本計画」を4年ぶり閣議決定した。再生エネルギーが主力で、一応原発も中長期的に活用する。「重要なベースロード電源」だが、可能な限り低減していく。原発の新増設や建て替えには言及していない。それでもパリ協定を踏まえ、2050年までの長期方針に「安全性・経済性・機動性に優れた炉」が盛り込まれた。小型原子炉など、先端技術の開発はチマチマ推進するという。

 相変わらず原発に関して腰が引けている。昨日、名古屋高裁金沢支部で、大飯原発の運転再開を認める判決を出したが、こんな当たり前のことすら、異様な反原発派の抵抗でなかなか決まらなかった。首都圏にある東海第2原発も、規制基準を満たしているにかかわらず、各種認可や「地元」の了解などで、再稼働は闇の中である。放射脳バイアスに憑りつかれた国民におもねって、いまだに政府は原発推進を明確に打ち出すことができない。
      始祖鳥       水鳥     

 しかし、日本が足踏みをしている間に、中国ではつい最近、2基の第3世代原発が送電を開始した。この第3世代の原子炉は、電源がなくても自動冷却できる。世界で最も安全性に優れ、1基175万kWと発電能力もずば抜けている。じつは中国・ロシアではとっくに、高速増殖炉の実用運転も開始している。インドですら、もんじゅの一歩上を行く高速増殖炉を動かしている。

 彼らは、もんじゅや福島第一の失敗を見事に自分のものにしている。本来は日本がこの失敗を活かすべきであった。福島の事故は2度と起こらないし、起こったとしてもこんどは格段に処理が容易である。何のためにいま必死で廃炉作業をやっているのか。
 他国の失敗を活かし国力を高めている隣の国と、一度の失敗に慄いて穴倉に閉じこもる日本。衰退して、隣の国に飲み込まれるリスクは格段に高まってきた。まちがいなくこれは、原発事故のリスクをはるかに超える。

 放射能という「水鳥の羽音」におびえ、自前のエネルギー開発を躊躇している日本の姿は、富士川で退却して滅びていった平家の二の舞いである。こんな臆病で腰の引けたことでは、日本は確実にチベット化する。
 電力会社がリスクをとらないなら、国が前面に出るべきである。リスクをとらない国や企業は必ず潰れる。
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