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米朝会談の勝者

 われわれにできることは、武力衝突の覚悟を決めておくこと

 米朝首脳会談が終了して10日経った。米朝のどちらが有利に終わったか、いろんな見解がある。はじめ日本メディアの報道を見る限り、アメリカや日本にとって圧倒的に不利な交渉だと思っていた。あれだけ強調していた「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)の文言が入っていなかったからである。
 だが分析が進み、いろんな論客の意見を聞くと、まるで反対になるから面白い。

 まず北朝鮮はこれまで約束を守ったことはない。いくらきちんとした条約を結んでも意味がない。もし「CVID」が宣言されていても同じである。したがって、あの漠然とした宣言でも構わない。むしろこの方が、核放棄させる効き目があるという人もいる。

 つぎに日本メディアは、アメリカは北朝鮮の「体制を保証した」と報道した。ところが、実際は「security guarantees to the DPRK」。つまり「北朝鮮に対する安全保障」なのである。「体制を保証」と「北朝鮮に対する安全保障」では、意味合いがまるで異なる。アメリカは、金体制を守るのでなく、北朝鮮という国の安全を守るだけである。

 さらにこの一文は、「金正恩委員長が朝鮮半島の完全な非核化に対する強固で揺るぎない意志」が条件である。つまり金正恩が非核化に取り組まなければ、安全保障はしないということになる。しかもその期限は明記されていない。
 決めたことを守らない北朝鮮相手なら、この程度の宣言文で充分である。
 
            ダイビング禁止

 そもそも金正恩は、アメリカの軍事力を恐れてこの会談を行ったのである。自分の身の保障が非核化とセットになっている。その具体的進展がなければアメリカは、金正恩の命を保障しない。どうせ守らない詳細な文言をつくるより実効性がある。もちろん非核化が完成するまで経済制裁は継続する。なによりも、実際に非核化に取り組まなければ軍事攻撃する。その期限はトランプ氏の意のままである。
 外交の専門家と、有能ビジネスマンの契約法の違いである。


 もっとも、米朝首脳会談の会議場での内容は、すべてが公にされていない。むしろ公表されていない部分が重要である。これから日朝首脳会談もはじまる。あと数か月、10月までには必ず白黒つくはずである。そのときどうなるか。武力衝突の覚悟だけはしておかねばならない。拉致被害者奪還と非核化のため、我々にできる最大の貢献である。
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