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議員の質問する力

 証人喚問は、最初の丸川議員の「クローズド・クエスチョン」がすべてであった

 27日の佐川氏証人喚問において、質問に立った丸川議員の評価が分かれている。
 丸川氏は、森友文書改ざん問題で佐川氏に対し「総理からの指示はありませんでしたね」「念のために伺いますが、総理夫人からの指示はありませんでしたね」と聞いた。いずれも佐川氏は「ございませんでした」と短く答えたが、この「ありませんでしたね」という否定形の質問が誘導尋問だと言われている。

 丸川質問に、肯定的な人は
 ≪単刀直入で簡潔な質問なのに何が悪いの?≫
 ≪佐川前長官に証言拒否させないように言葉にも注意していた≫
 ≪佐川が先に「首相官邸などの指示はない」と証言し、それを受けて丸川が「など」の部分を詳しく確認しただけって話があったけど≫
 ≪問題の一端を明らかにした的確な質問だろ≫
 ≪丸川議員は真正面から丁寧に質問していた≫

 一方の、否定的な人の記事やコメントを見ると、
 ≪全容解明も真相究明もする気がまったく感じられない茶番の尋問≫
 ≪国民が納得しない≫
 ≪追及より確認してる印象だった≫
 ≪この方の質問は、首相と夫人が関係なかったことだけをアピールしてることは誰の目にも明らか。≫
 ≪こいつのしゃべり方めちゃくちゃ胡散臭い。≫
 ≪丸川氏も質問がアホ過ぎて、観てられん。≫
 ≪真相究明よりも自分の見せ場をいかに良く見せるかしか考えてないというのがよくわかる光景だった。≫
             無題            
 これはどうみても、肯定する側のコメントのほうが論理的である。
 否定的な人のコメントは、やけくそで感情的なものでしかない。丸川氏が、自分たちのストーリー(政権の悪事)と反対の言葉を引き出してしまったいらだちである。「国民が納得しない」のでなく、ある勢力の人たちが納得しないだけである。
 
 証人喚問は、「事実を問いただすために証人を呼び出すこと」である。
 その証人喚問を、吊るし上げの場にしてはいけない。「ありませんでしたね」が誘導尋問なら、「これでは証人喚問の意味がない」、「改ざん責任をどうとるのか」などといった恫喝や「明恵さんの名前を見たときにどう思いましたか」というひっかけ質問の方がはるかに誘導的である(憲法38条違反は明白)。

 また野党議員の質問に、佐川氏が「刑事訴追の恐れがあるから」という言葉を55回も連発し、証言拒否したことが批判されている。だが質問するほうも、「刑事訴追の恐れ・・」というのはわかっていたはずである。同じ言葉を何度も言わせるということは、同じような質問を55回も繰り返したからである。野党の質問こそレベルが低い。この質問する力と議員の質とは比例する。
 
 というよりこの証人喚問の肝は、最初の丸川議員の「クローズド・クエスチョン」で、すべて終わってしまったのである。丸川氏も後半は、時間を持て余していた。野党も具体的なタマ無しでは、「真相究明」につながる言葉を引き出すのは難しい。
 これで幕引きしないなら、それこそ国政史上に残る恥さらしである(すでに落ちるところまで落ちているのだが)。


 あの証人喚問では、野党の無様さが目立つと同時に、話していいことといけないことを見事に切り分けて答弁した、佐川氏の明晰さだけが際立っていた。
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