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EV車の行方

 欧州は自分たちが使わない原発を、アジアに押し付けるためEV車を開発している

 中国やEUで、EV車に向けた規制が強化され、世界中で電気自動車の開発競争が激化している。英国のダイソンのような家電メーカーも、新規参入を企てている。EV車の核心部は、電源とモーターである。モーターはほぼ成熟技術に近く、EV車メーカーにとっては、如何に優位な電池を採用できるかが成功のカギである。

①電池は、リチウムイオン電池が主流である。リチウムは、あらゆる元素の中で最もイオン化傾向(電子を分離する)が高いので、発電効率がきわめて高い。テスラ社はパナソニックがつくった小型電池を並べるなど、各社工夫を凝らしている。

②ただリチウムイオン電池は、発火しやすく取り扱いが難しい。リチウムのような1族の元素は、水と反応して発火する。リチウムイオンを溶かす有機溶媒は可燃性で、過放電や過充電などで高温になれば発火する。

③また、現在の技術では充電回数1000回を超すと、充電能力が劣化する。

④そこでイオンが動く電解質を、液体の有機溶媒でなく固体に置き換えた「全固体電池」が開発され、トヨタ車が実用化を進めている。

⑤現時点では、リチウムイオン電池が圧倒的に多い。そこで使われる原材料供給や加工工場などは、世界中でサプライチェーンが張り巡らされている。これから新しい電池に切り替わるとしても、かなりの時間がかかる。

            毒花

 しかし、どのような電池を使うにしても、EV車には致命的な欠点がある。
 まず、それなりの重量物が時速100㌔ものスピードで安定して走るためには、製造時の職人技が必要である。この技術は簡単に習得できない。
 また充電に時間がかかることと、1回の充電での走行距離は、まだガソリン車には及ばない。

 さらにEV車は、原発の夜間余剰電源を使うことを前提としている。
 欧州がEV車に力を入れているのは、超巨大な中国市場を狙っているからである。もちろんつぎはインドである。この2つのアジアの大国は、世界で唯一原子力発電を増設している。つまり、欧州は自分たちで使いこなせない原発を、アジアに押し付けようとしている。(本来は日本が率先して、この流れに乗るべきである。)

 その前に、欧州自動車メーカーのディーゼルエンジン車は、排ガス規制をクリアーできないため、EV車に移行せざるを得ない。
 アジアを食い物にし、繁栄しようとする根性だけは消えていない。
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