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ドラム式洗濯機の事故

 トラブルだけでドラム式洗濯機をやめてしまうのは、愚かな選択である

 先月大阪府堺市で、5歳の男の子が、ドラム式洗濯機の中に閉じ込められ、亡くなってしまった。父親が男の子と昼寝して目が覚め、洗濯機の中にいるのを見つけたという。男の子が自ら洗濯機に入り、ふたが閉まって窒息死した可能性が大きい。
 これこそ、「まさか」の事故である。

 3年前にも東京都で、ドラム洗濯機の中に7歳の子が閉じ込められる事故があった。米国や韓国でも、子どもが洗濯槽に閉じ込められ、死亡する事故が相次いでいる。多くのドラム式洗濯機は同じ構造で、ドアは内部から開かないので、中に入れば窒息死する。
 死んではいけない子供を直撃するだけに、これと同じ事故はゼロにしたい。

 もちろんこれまで、何も対策しなかったわけではない。消費者庁は一般向けのメールで注意を喚起している。子どもが勝手に入らないようにドアを閉めることや、ゴムバンドをかけるなどの防止策を呼びかけた。メーカーも取扱説明書で注意を促し、本体に警告のシールを貼ったりしている。

            東尋坊の断崖 H27.10.31     

 しかし、このような対策だけで事故がゼロになるとは考えにくい。
 そもそも日本では、毎年1件もない非常にまれな事故である。ドアを閉めておくなどの注意喚起で事故がゼロになることはないし、ドアのゴムバンドも作業する人の意識に頼っている。事故をゼロにすることは、人間の注意力だけでは絶対にできない。
 そこでこの場合、通常の動きでは事故になりえない本質安全を追求すべきである。

 以下のような安全対策が考えられる。

①外でロックし中から開く構造にする
 外から人がロックして運転し、ロック前は中から開く構造にしておく。もし人が外からロックしたら殺人であって事故ではない。意図をもった殺人は避けられない。

②息継ぎの穴を設ける
 ふたが閉まってロックされても、中で息ができるように上に向かって息継ぎ穴を伸ばしておく。洗濯時に中で高圧がかかるときは溢れてしまうが、洗浄力をはかる目安にもなる。

③チャイルドロック
 通常はふたが閉まっており、特別な操作をしなければ、ドアが開かないようにする
 特別な操作をしなければ機能しないため、本質安全ではない


 今後何も対策せずドラム式が普及していけば、比例して事故が増えることは予想される。子どもでなくても、男ならすきまがあれば入りたがる。大型になれば大人の事故も起こりうる。いまのうちに本質安全対策をとっておきたい。
 類似事故として、炎天下での車閉じ込め事故がある。このほうが重要である。

            子どもの恐竜 

 年に一人もない事故でも、子供の事故は悲惨である。いまの日本では死亡事故、とくに子供の事故には過敏である。福島第一のように、直接の死者がいなくても再稼働さえままならない(いまだに大山鳴動している)。下手するとせっかくのドラム式洗濯機の普及が止まる。

 それでも、ドラム式洗濯機を使わないのは、愚かな選択である。ドラム式洗濯機は、節水や乾燥機能に優れ、省エネと同時に取り扱いが容易なすぐれものである。どんないいものも、最初はトラブルが付きものである。それを解消していくのが人間である。
 なにかあるとすぐやめてしまうことで、工夫しなくなり、頭脳の働き・知恵が退化していく。最近の日本人が陥っている泥沼である。
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